キム監督、授賞式で『アリラン』歌ったワケ=ベネチア映画祭

「最も韓国らしいものを伝えたかった」
「受賞を期待していた」とも

 キム・ギドク監督は9日、映画『ピエタ』のPR会社を通じ韓国メディアに配ったベネチア国際映画祭金獅子賞の受賞コメントで「私自身が直接感じるほど、作品に対するベネチアの観客や評論家たちの関心・愛情は相当なものだった。正直なことを言えば、受賞を期待していた」と語った。受賞理由については「汎世界的なテーマである『資本主義』と、それにより生まれた的外れの道徳性について、観客や審査員たちが痛感したからだと思う。この映画は暴力性や残酷さで始まるが、ラストに至るつれ、人間の内面の許しや救いで心が洗われるという点が、人々の心を動かしたのだろう」と自ら分析した。

 キム監督は授賞式で韓国民謡の『アリラン』を歌ったが、その理由を「世界の人々に『ピエタ』のメッセージと共に最も韓国らしいものを伝えたかったから」と説明した。そして「『ピエタ』は韓国でも公開されている。観客が映画を見て『金さえあれば何でもできる』という無知なわれわれの現状を振り返るよう祈る」と語った。

卞熙媛(ピョン・ヒウォン)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース