第69回ベネチア国際映画祭で、女優チョ・ミンスが全会一致で最優秀女優賞に推されながら受賞できなかったことが分かった。
3日に行われたプレス上映後から、チョ・ミンスは強力な最優秀女優賞候補に浮上。しかし、8日(現地時間)に行われた閉幕式で、最優秀女優賞受賞を逃した。金獅子賞を受賞した『ピエタ』を通じて、印象的な演技を披露しても受賞には至らなかった。
これは金獅子賞を受賞した作品が、ほかの主要部門の賞を受賞できないという同映画祭の規定があるため。同映画祭の審査委員や映画祭関係者は閉幕式後のパーティーで、「チョ・ミンスの最優秀女優賞は全会一致だった」と伝え、。
また、中国のピーター・チャン監督、イギリスの名女優サマンサ・モートンら今年の審査員がチョ・ミンスのもとを訪れ、彼女の演技を絶賛し、激励のあいさつを伝えた。特に、サマンサ・モートンは「わたしの人生を変える感動的な演技だった。作品に溶け込んだチョ・ミンスの演技に涙を流した」とコメントした。
チョ・ミンスは「映画主演復帰作で、このような栄誉を得ただけでもすごく幸せ。キム・ギドク監督と『ピエタ』でなかったら、こんな驚くような経験をすることはできなかっただろう」と話した。
なお、今回の最優秀女優賞はイスラエルの映画『穴埋め』(ラマ・ベー シュタイン監督)に出演したハダス・ヤロンが受賞した。