現職の検事が、向精神薬「プロポフォール」を違法に使用したとして自身が拘束、起訴したタレントのエイミー(本名:イ・ユンジ)のため、整形外科の院長に圧力をかけ、カネを受け取っていたことが分かり、大検察庁が捜査に乗り出した。
大検察庁は、春川地検のチョン検事によるこうした動きをめぐり監察調査を行った結果、犯罪の疑いがあり、13日に監察を捜査に転換し、すでに一度チョン検事を呼び出した、と15日発表した。チョン検事は2012年、プロポフォールを違法に使用したとして自身が拘束、起訴したタレントのエイミーから依頼を受け、エイミーが整形手術を受けた病院に圧力をかけたという。チョン検事は当時、エイミーを起訴したが、裁判所では執行猶予付き処分を下した。
大検察庁による調べの結果、エイミーは昨年初めにチョン検事に連絡し「ソウル・江南地区の整形外科で手術を受けたのだが、副作用により苦痛を受けている」として助けを求めた。これを受け、チョン検事は該当の整形外科を訪ね、チェ院長と対面。そこでチョン検事は、エイミーの再手術と治療費の払い戻しなどを求めたという。
エイミーは結局、700万ウォン(約69万円)相当の再手術を無料で受け、以前の手術費や副作用による追加の治療費など1500万ウォン(約147万円)を弁償された。この過程で、チョン検事は弁償金額を直接受け取り、エイミー側に渡したという。
大検察庁は、チョン検事がエイミーを支援した経緯について調べを進めている。
なお、チョン検事側は「エイミーが気の毒だったので助けただけ」と話し、対価性の有無については否定しているとのことだ。