インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

 10月20日より28日まで開催された第25回東京国際映画祭コンペティション部門で審査員特別賞を受賞した『未熟な犯罪者』(カン・イグァン監督)。原題でもある「犯罪少年」をナチュラルに、かつ繊細に演じたソ・ヨンジュは、同映画祭の最優秀男優賞を受賞した。

―実際の自身とは境遇も性格も違う役を演じてたわけですが、どのように役作りをしましたか。

 「実際に軽犯罪を犯した子どもたちが普段はどのように過ごしているのか、遊んでいるのか、休みのときはどうしているのか、ということを観察するようにしました。少年院にも実際に行って、そこにいる人と少しですが話ができました。そのような経験が役作りの役にたったと思います」

―自身には縁遠いと思われる「犯罪少年」をどのように理解しましたか。

 「ジグは、元々は悪い子ではありません。でもたまたま仲間に恵まれずに、仕方なく悪いことをしてしまう。それでも克服するべきだと思いますが、出来ずに犯罪を犯します。社会にたくさんの人がいるにもかかわらず、誰一人として守ってくれない。だからまた犯罪を犯してしまう…そんな風に思い、同調して演じました」

―印象的なシーンがたくさんありましたが、好きなシーンや思い出のシーン、見てほしいシーンはありますか。

 「ジグが少年院にいるときに、母が会いに来てくれて、最初に話しかけてくれるシーンが印象に残っています」

―激しいラブシーンもありましたが、14歳で演じるには難しくなかったですか。

 「とっても難しかったです。ラブシーンは、すごく時間をかけて撮影したんです。撮影序盤の頃に撮っているんですが、一日がかりで撮影して、本当に大変な撮影でした。でもまた『やれ』と言われたら、うまくできると思います(笑)」

―2007年9歳でデビューされましたが、俳優になろうと思ったきっかけは。また、どのような俳優になりたいですか。

 「街中でスカウトされました。なので最初はなにも知らないまま演技を初めましたが、やってみたら演技が面白く、演技がうまくできるようになるかな、がんばってみようかな、と思うようになりました。今後ですが、僕が笑ったら見ている人も笑って、僕が泣いたら見ている人も泣いて…というような、僕と見ている人が同じように感じられるような俳優になりたいです」

 これまで『私の心が聞こえる?』『ファッション王』『メイクイーン』など多くのドラマに出演している人気子役だが、本作では「俳優」として初主演したソ・ヨンジュ。作品の中で見せた輝きは、今後のさらなる飛躍を期待させて余りあるものだったが、その素顔は、14歳の普通の少年だった。このナチュラルさをそのままに、「子役」から「俳優」へ成長していく姿を見守りたい。

インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

インタビュー:『未熟な犯罪者』で東京国際映画祭最優秀男優賞に輝いたソ・ヨンジュ

東京= 野崎友子通信員
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