イ・ビョンホンの1人2役は見応えがあった。
『光海、王になった男』の初のメディア試写会が3日、往十里CGV(ソウル市城東区)で行われた。秋夕(チュソク=中秋節、今年は9月30日)を前に公開される韓国映画最大の期待作であり、ワールドスターとなったイ・ビョンホンの初の1人2役が見られる作品ということもあり、取材陣の熱気は高まっていた。
この作品は、光海君8年の「光海君日記」に記録された「隠さなければならないことは記録に残すな」という部分からモチーフを得たファクション(史実に基づいたフィクション)時代劇。
何より、イ・ビョンホンの1人2役の演技が注目を集めた。イ・ビョンホンは、歴史的な評価が分かれる王、光海とその身代わりという2人の人物をドラマチックに表現。常に殺害の危機にさらされ、神経質的でありながらも威厳のある王、光海と、人間味あふれるハソンを対比させながらも、王の身代わりをしながら、少しずつ彼になりきっていくハソンの変化を繊細にとらえた。初の時代劇にもかかわらず、物語に溶け込んだイ・ビョンホン特有の魅力的な声は映画に深みを与えた。
勢いに乗っているリュ・スンリョンはもちろん、中殿(王妃)役のハン・ヒョジュ、チョ内官役のチャン・グァン、ト・ブジャン役のキム・イングォン、女官サウォル役のシム・ウンギョンらほかの出演者のアンサンブルも申し分ない。久しぶりに登場した重厚なウェルメイド・ファクション時代劇に、観客がどのような反応を見せるのか、期待が高まっている。
『光海、王になった男』は15歳以上観覧可で、19日公開の予定だ。