ソン・ソンミの夫殺害犯と遺族の主張に食い違い

ソン・ソンミの夫殺害犯と遺族の主張に食い違い

 女優ソン・ソンミの夫コさんを殺害した犯人と遺族の主張が食い違っている。

 警察は24日、殺人事件として捜査している20代の男に対する逮捕状の発付を受けたと発表。警察によると、この男は21日午前11時40分ごろ、ソウル市瑞草区瑞草洞の法務法人の事務所で、ソン・ソンミの夫で美術監督のコさんを殺害したという。

■コさんの母方の祖父の財産をめぐる訴訟

 事件の経緯などをめぐり、被疑者の陳述と遺族の主張が食い違っている。コさんの母方の祖父Aさんは、日本で成功した実業家だ。1男2女をもうけたAさんは長男とその息子にだけ遺産を相続させることにしたため、家族間で訴訟が起きていたという。被疑者は日本留学時代にAさんの長男の息子Bさんと知り合い、最近も運転手をするなど親しくしていた、と警察で主張している。

 しかし、ソン・ソンミ側は22日に報道資料を発表し「本事件は遺産相続争いに関する事件ではない」とした上で「故人の母方の祖父は存命で、故人は違法に移転された祖父の財産を取り戻すための民事・刑事上の訴訟について、祖父の意向により訴訟の遂行を支援していた。現在、祖父の財産は全て、訴訟の相手方の名義となっている状態」と主張した。

■巨額の金品を渡すという約束

 被疑者は、自分からコさんに連絡し、訴訟に関する情報を提供する代わり、金品を受け取ることになっていた、と警察で話している。被疑者はUSBに関連資料を入れてコさんに渡したが、2億ウォン(約2000万円)を渡すと約束していたにもかかわらず、コさんが1000万ウォン(約100万円)しかくれなかったため、不満を抱き、犯行に及んだという。

 一方、故人は被疑者に巨額の金品を渡すという約束などしていない、と遺族側は反発。ソン・ソンミ側は、故人は事件発生の四日前に被疑者から連絡を受け、事件発生当日、被疑者と三度目に会ったと説明した。さらに「どんな情報、資料を持っているのか分からなかったため、故人は被疑者に巨額の金品を渡す約束などできる状況ではなかった」と強調している。

キム・ユンジ記者
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