新たな「アジアの星」キム・スヒョンの全て

 最終回の視聴率が40%をマーク、空前のヒットとなった同年のドラマ『太陽を抱く月』では初恋の女性を忘れられない王イ・フォンを演じた。その姿は時に切なく、時にカリスマ性にあふれており、ハートをさらわれた視聴者が続出。「恋わずらい」ならぬ「イ・フォンわずらい」という言葉まで生まれ、一気にスターの仲間入りをした。

 この人気は同年7月に封切られた映画『10人の泥棒たち』で大ブレークする。女優チョン・ジヒョンと恋仲になる泥棒ザンパノを演じ、同作品は観客動員数1000万人を突破した。

 『太陽を抱く月』では第28回MBC演技大賞ミニシリーズ部門最優秀演技賞・人気賞、第48回百想芸術大賞テレビ部門男優最優秀演技賞、第39回韓国放送大賞タレント演技者賞を、『10人の泥棒たち』では第33回青龍映画賞清浄園人気スター賞まで受賞し、最高の年となった。

 さらに、13年には初の映画主演作『隠密に偉大に』に出演する。

 アクセス数が合計2億5000万回という同名人気ネット漫画の映画化である同作品では北朝鮮のトップスパイ、ウォン・リュファンを演じた。この役は、スパイであることを隠すためおバカな男「ドング」を装うという設定で、スパイの時のアクションと偽装時のおバカ男を見事に演じ分けた。この作品は観客600万人を動員した。

 映画の成功で名実共にトップスターの仲間入りを果たしたキム・スヒョン。今年は、映画『10人の泥棒たち』で共演したチョン・ジヒョンと共にドラマ『星から来たあなた』に出演を決め、視聴率28.1%をマークした。このドラマからは数々の流行語が生まれ、挿入歌もファッションもヒットするなど、韓国社会に大きなブームを巻き起こした。また、『星から来たあなた』は韓国だけでなく中国でも大ブレーク。中国の人気バラエティー番組『最強大脳』に出演して最高視聴率をたたき出した。

 キム・スヒョンは3月からアジア7カ国9都市をめぐるツアーの真っ最中だ。また、CM撮影にも多忙な日々を過ごしている。しっかりとした演技力と表現力で新たな作品に出演するたびに違う一面を見せてきたキム・スヒョン。今後のさらなる活躍が楽しみだ。

◆キム・スヒョン、グラビアギャラリー

イ・デドク記者
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