「頂上」は目前だが、果たして超えることはできるのだろうか。
映画界の目下の関心は、10人の泥棒が300億ウォン(約21億円)のダイヤモンドを盗もうと離合集散する物語『10人の泥棒たち』(チェ・ドンフン監督)が韓国映画興行最高記録を「盗む」ことができるかどうかに集まっている。『10人の泥棒たち』は4日までに通算1265万7002人(映画振興委員会・映画館入場券統合ネットワーク調べ)を動員、韓国映画興行歴代1位の『グエムル-漢江の怪物-』(1301万9740人、ポン・ジュノ監督)まであと約36万人と迫っているからだ。
『10人の泥棒たち』の配給会社ショーボックス(株)メディアプレックスは「1位記録の塗り替えは可能」と考えている。「平日の一日の入場者数が約3万人で、週末はそれよりも多いことを考えると、早ければ14日ごろにも達成可能」という見方だ。事実、『10人の泥棒たち』は7月25日に公開され、今月5日から公開7週目に入るが、今でも一日の入場者数や前売り率で興行成績3-4位と上位に付けている。
だが、その一方で「そう簡単ではなさそうだ」という声も少なくない。あるシネマ・コンプレックス関係者は「9月は夏休み明けなどで観客の全体数が減る月。すでに公開6週目を過ぎている『10人の泥棒たち』だが、新作よりもそうした時期的な影響の方が大きいだろう」と語った。『グエムル』も公開32日で通算1200万人を突破したが、その後は100万人増やすのに49日もかかった。「『10人の泥棒たち』は『グエムル』よりも下げ幅は小さいが、公開5週目からは毎週、その前週に対し観客数が半減しているのが問題」との指摘もある。
「結局『10人の泥棒たち』は米国映画『ボーン・レガシー』(6日公開)、韓国映画『光海(クァンヘ)、王になった男』(19日公開)など9月の新作にできる限り持ちこたえてスクリーン数を確保できるかが1位記録樹立のカギ」という意見が多い。映画館関係者らは『ボーン・レガシー』など新作15本が公開される6日以降、『10人の泥棒たち』のスクリーン数は現在より約20%は減ると予想している。このため、ある配給会社関係者は「1位になれるかどうかとその時期は、2007年にシネマ・コンプレックス『メガボックス』を売却したショーボックス側の配給力にかかっているだろう」と見ている。