ソウルで「フードトラック」が人気(上)

トッポッキやスンデばかりだった屋台メニュー、パスタ・ケバブ・ピザなど幅広
午後10時から午前6時まで営業

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▲ 建国大学入り口駅の近くで、パスタトラック「少年商会」を営むチェ・ナクヨンさんがサラダを作っている。


 先月28日午後9時30分、ソウル市内の建国大入り口駅の近くに白い1トントラックが停車した。若い男性がトラックから降りると、ワインのボトルを並べ、器に入ったルッコラやバジル、エビ、ゆでたパスタなどを荷台から取り出した。準備を終えて、トラックの周りに6脚のいす、簡易テーブルを三つセッティングすると、間もなく全てのテーブルが埋まった。若いシェフはトラックの中で、オリーブオイルでパスタを炒め、肉を焼き、サラダを作っていた。この店は、調理学校を卒業したチェ・ナクヨンさん(27)が昨年4月から営んでいるパスタトラック「少年商会」。店名は「素朴なトラック商売」というイメージを生かしたものだという。

 この日、チェさんはペルー風のシーフードサラダ「セビチェ」(9000ウォン=約670円)とステーキサラダ(9000ウォン)、パスタ(7000ウォン=約520円)などをメニューに並べた。訪れた女性(33)は「シェフがちょうどいい具合にパスタをゆでてくれるので美味しい。貝のスープを使ったこのパスタは、高級レストランより美味しく感じる」と絶賛した。

 最近、ソウルのあちこちにさまざまなフードトラックが登場し、好奇心豊かな人々が集まっている。以前は屋台メニューといえば、トッポッキ(もちの唐辛子みそいため)、おでん、スンデ(豚の腸詰)が定番メニューだったが、最近は世界各国の料理が登場している。フードトラック・ブームは、米国ロサンゼルスやニューヨークで始まった。米紙ニューヨーク・タイムズは今年初め「名門調理学校出身のシェフたちがフードトラックに挑戦している」と報じた。外食業界の関係者たちは、フードトラックは景気低迷とともに、今後さらに人気を集めるとの見方を示している。最近では、バスとレストランを合体させた「バストラン」という言葉まで登場するほどだ。

 28日午前0時ごろ、梨泰院駅近くのフードトラックでは、10人余りが雨音を聞きながらチーズバーガーやポテトをつまみに焼酎を飲んでいた。あるオランダ人は「ここのチーズバーガーにはさっぱりとした焼酎がよく合う。手軽な価格のポテトとホットドッグでお腹がいっぱいうになるので気に入っている」と話した。米国人のスティーブさん(23)は「毎週末、路上でケバブとビールを食べているが、このフードトラックは活気がある」と話した。

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