インタビュー:ヤン・ジヌ、演技への情熱を語る(上)


 ヤン・ジヌ(31)はイケメン俳優だ。2003年、映画『黄山平野』に花郎役で出演。そのときから長い道のりを経て、ドラマ『逆転の女王』(MBC)で地区隊(日本の交番に相当)勤務の警察官ソン・ウヒョク役でお茶の間に姿を見せたときも、ヤン・ジヌは見事なルックスで関心を集めた。

 演技に対する情熱が、一瞬にして訪れたわけではない。『逆転の女王』でお茶の間に戻ってきたのが、06年の『変な男、変な女』(KBS第2)以来ほぼ4年ぶり。長い道のりを経て、俳優として回帰したヤン・ジヌは、郷愁やワクワク感を感じていた。

 「『逆転の女王』は、ドラマに対するワクワク感や楽しさをもう一度感じさせてくれた作品。撮影現場はいつもスケジュールに追われているという偏見があった。ところが、今回の現場は演技が楽しく、監督との話も楽しかった。それで余裕が生まれ、初めて演技をしたときの感じが蘇った」

 ニューフェースとして目を引いたヤン・ジヌが、再び視聴者を振り向かせた魅力の一つは、流暢な外国語を話すシーン。ヤン・ジヌは驚くほどの英語と日本語の実力で、強い存在感を示した。


 『逆転の女王』で流暢な英語と日本語の実力を披露したヤン・ジヌ。実はオーストラリアのクイーンズランド工科大学を卒業し、日本への交換留学の経験もあることが分かり、「オムチナ(お母さんの友達の息子という意味の韓国語を省略した言葉)」として注目された。

 本当に家庭環境がいい「オムチナ」ではないかと思ったが、「大学時代、すべての生活費や授業料を自分で払った」という言葉が、再び関心を刺激した。その上、札幌大学への交換留学も、実は生活費の支援を条件として奨学生に選ばれたという。話を聞いてみると、まさに「真のオムチナ」だった。


 外国語の実力だけではない。「できなかったことに挑戦するのが好き。乗馬やロッククライミング、スノーボード、ジークンドーもできる。作曲もしてみた。ギターも練習していて、ほかには…」。パンソリ(一人の歌い手と太鼓による歌劇)まで試してみたという。好奇心旺盛なチャレンジ精神の持ち主とでも言おうか。ヤン・ジヌのフィルモグラフィーも本当に多彩で、独特な役が多い。

 「普段、接することができない人物の人生に触れるという点が、自分が初めて演技で感じた魅力。ほかの人になれるというのが、本当に面白い。その魅力を手放すのは難しい。映画『Two Lovers』で主人公を務めたホアキン・フェニックスが、そううつ病を患っているキャラクターを演じた。演技でなければ一生味わえない経験。その映画を見て、また演技をしたいと思うようになった。そのときの喜びと感動が蘇った」

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