「視聴率は5%前後ですが、討論番組にしては非常に良いほうだと聞いて勇気付けられています。私をはじめ、10人あまりのプロデューサーや放送作家たちが、チームワークを維持することが最も重要なことのようです」
鄭鎭弘(チョン・ジンホン/39)韓国芸術総合学校教授が、今月3日から司会を務めているKBS第2テレビの『100人討論、どう考えますか?』を通じ、新しいスタイルと内容を取り入れた討論番組で注目を集めている。
そのポイントとしては一般討論者の参加を大幅に増やした点と「ソウル市ニュータウン建設、最善の解決方法なのか」、「入試戦争、父親の選択」などといった身近なテーマを扱っている点が挙げられる。
「パネラーの発言回数が40%なら、一般市民の発言回数は60%程になります。パネラーよりも実体験を元に主張を広げる一般市民の発言のほうが的を得ている事が多く、活力を与えます」
鄭教授はこの番組のために毎週3回、制作スタッフと会う。鄭教授は「どのテーマを扱うのかによって討論の方向が大きく変わる」としながら、「討論が始まる直前まで絶え間なく苦慮する」と語った。
「韓国の討論文化の最大の問題は、相手の話しを聞きいる姿勢が足りないことです。 テレビの討論番組に出演するパネラーの中には、質問とはまったく関係のない、自分だけの意見を述べる人が少なくありません。ところが一般の参加者たちは違います。何が問題なのかをパネラーよりも正確に把握しているようです」
鄭教授は「一般参加者の幅をさらに広げ、テーマもより共感を得ることができる実生活の問題から選ぶように努力する」と語った。