1995年にデビューし、今年19年目の俳優チャ・テヒョン。そんなチャ・テヒョンを一躍スターに押し上げた映画『猟奇的な彼女』は、実に13年前の作品だ。それでもチャ・テヒョンは相変わらず、同作で演じたキョヌを最も愛着のあるキャラクターに挙げている。
チャ・テヒョンが同作の続編『猟奇的な彼女2』の主人公のオファーを承諾した理由は、必ずしも愛着があったからというわけではない。すでに中国で1度、シリーズ物..
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1995年にデビューし、今年19年目の俳優チャ・テヒョン。そんなチャ・テヒョンを一躍スターに押し上げた映画『猟奇的な彼女』は、実に13年前の作品だ。それでもチャ・テヒョンは相変わらず、同作で演じたキョヌを最も愛着のあるキャラクターに挙げている。
チャ・テヒョンが同作の続編『猟奇的な彼女2』の主人公のオファーを承諾した理由は、必ずしも愛着があったからというわけではない。すでに中国で1度、シリーズ物として制作された映画なので、続編が制作されるとは予想もしていなかった。
「以前から中国市場で仕事をする機会はあった。そのときは単純に、中国まで活動の幅を広げた場合、韓国での活動が疎かになるのが嫌だった。海外市場に出ることは、自分の夢にはなかった項目の一つ」
しかし、チャ・テヒョンは確固たる自信を持ち、以前とは変わった。前作でヒロインを演じたチョン・ジヒョン抜きで制作するということで、批判を受ける覚悟までしている。チャ・テヒョンはなぜ続編で13年前の郷愁を刺激することになったのだろう。
「『猟奇的な彼女2』は中国市場を狙った作品でもある。今やバラエティー、ドラマ、映画の全てが中国市場を無視できないと思う。そして父親となった今、子どもが二十歳になるまでは、主演だろうが助演だろうが、俳優としての人気をキープしていたいと思った。それが今、僕の目に見えている唯一の目標。だから、受け入れることが必要不可欠な中国市場を排除することができなかった」
チャ・テヒョンの言葉通り、中国市場では最近、韓流ブームに再び火を付ける強力な力が動いている。1回当たり数百万ウォン(数十万円)だったドラマの版権は、日本などいち早く韓流が根付いたアジア国家の水準を追い抜いた。
以前「違法ダウンロード」が盛んだったドラマ、映画、音楽サービスは、有料オンラインサイトを通じて日の目を見ている。最近終了したドラマ『朝鮮銃使い』(KBS第2)や『ドクター異邦人』(SBS)、『運命のように君を愛す』(MBC)などジャンルを問わず、韓国ドラマの人気は「大陸のスケール」を実感させるように急速に上昇している。現地で公開される韓国映画はもちろん、現地で制作に携わった映画関係者たちたちの地位も確立されている。
『猟奇的な彼女2』はチャ・テヒョンと共に、ガールズグループf(x)のビクトリアが主演を務める。「チョン・ジヒョンが出演しないというのだから、せめて僕ぐらいは出演すべきではないか」と笑い混じりの冗談で出演を決めた秘話を伝えたが、実はチャ・テヒョンも現実を前にして変化を選択した俳優であり、父親でもある。今年中にクランクインし、ほとんど韓国で撮影を行う予定だ。
同作が多くのファンの関心を集めている中、チャ・テヒョンの最新映画『スロービデオ』が10月2日に公開される。前作の『ハロー!? ゴースト』の監督と再びタッグを組んだ作品で、『猟奇的な彼女』のようなロマンスや『ハロー!? ゴースト』のようなドンデン返しはない。普通の人には見えない刹那の瞬間まで見ることができる動体視力の持ち主ヨ・ジャンブ(チャ・テヒョン)が、防犯カメラ(CCTV)管制センターのエースとなり、画面の主人公たちに向けて繰り広げる怪しいミッションを描く。ヨ・ジャンブという人物を通じて、現代が見逃してしまう瞬間の大切さや、世の中をゆっくり見渡す美徳のメッセージを届ける穏やかさが醍醐味。些細な日常に共感しながら、誇張された映画的な仕掛けなしに、すっきりとした余韻を感じることのできる映画だ。
カン・ミンジョン記者
edaily/朝鮮日報日本語版
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