演技している時が一番輝く「炎の女優」コ・ヒョンジョン

2013/06/14 18:06

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 作品中で炎のような演技で観客を圧倒するトップ女優コ・ヒョンジョン。

 コ・ヒョンジョンは映画でもテレビドラマでもあらゆる年齢層に広くファンを持ち、人気も興行力もある数少ない韓国を代表する女優の一人だ。

 1971年3月2日生まれのコ・ヒョンジョンは、タレントの登竜門だった1989年の第33回ミス・コリア大会で「善」(準グランプリ)になり、芸能界デビューを果たした。

 1990年に農村を舞台にしたドラマ『なつめの木に愛が実るよ』の小さな役を皮切りに、同年『麦浪時代』、91年『黎明の瞳』、92年『冬の虹』『恐れない愛』『女の部屋』、93年『お母さんの海』に出演、演技力を磨いてきた。

 『恐れない愛』で第28回百想芸術大賞新人演技賞、『お母さんの海』でMBC演技大賞優秀女優演技賞を受賞、女優として着実にキャリアを積んでいく。

 そして95年にはデビュー作の演出を務めたキム・ジョンハクと再びタッグを組んだSBS光復(日本の植民地支配からの解放)50周年特別企画ドラマ『砂時計』が大ヒットし、一躍トップ女優になった。

 当時の『砂時計』の人気は想像を絶するものだった。全24話で平均視聴率50%、最高視聴率は65%をマーク、放送時間になるとドラマを見ようという人々が早く帰宅するため街が閑散とすることから、砂時計ならぬ『帰宅時計』と呼ばれたほどだった。

 ところが、トップ女優の座をつかんだコ・ヒョンジョンは突然結婚を発表、芸能界を電撃引退してファンをあっと驚かせた。

 突然の結婚発表・引退だけでも大きな話題を呼んだが、そのうえ結婚相手が世界的企業「サムスン電子」の李健熙(イ・ゴンヒ)会長のおい、鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)氏(現・新世界グループ副会長)ということで世間は騒然となった。

 そのため、結婚・引退後も「サムスン一族」の一員として暮らすコ・ヒョンジョンの一挙手一投足はメディアにとって最大の関心事となり、毎年離婚説や不仲説が絶えなかった。

 二人の間には1男1女が誕生したが、うわさが事実だったのか2003年11月19日に離婚が成立、約8年間の結婚生活にピリオドを打つことになった。子どもは二人とも夫が引き取ってコ・ヒョンジョンは親権を放棄したため「子どもに会うことができなくなった」と報じられ、ファンを悲しませた。

 離婚後は女優活動を再開、05年にチョ・インソンと共演したドラマ『春の日』で華麗なる復活を遂げた。以降、女優業を休んでいた10年間を取り戻そうとしているかのように次々と作品に出演、ドラマに映画にと活躍している。

 復帰後はドラマ『キツネちゃん、何しているの?』『H.I.T-女性特別捜査官-』『善徳女王』『レディプレジデント~大物』、映画『浜辺の女』『よく知りもしないくせに』『女優たち』『次の朝は他人』『ミスGO』と9本の作品に出演。さらに、自身の名前を冠したトーク番組『GO Show』で司会を務めたほか、美しさの秘訣(ひけつ)をつづった著書『コ・ヒョンジョンの肌のきめ』を出版、作家デビューも果たした。

 トップスターと呼ばれる俳優のほとんどが2-3年に1作品出るかどうかであることを考えると、コ・ヒョンジョンの作品に対する情熱の強さがうかがえる。

 特に、09年のドラマ『善徳女王』のミシル役で初めて悪役に挑んだ時は、何かに取りつかれたようなオーラを放ち、視聴者の注目をさらった。この演技力が認められ、MBC演技大賞と百想芸術大賞テレビ部門大賞を受賞する。翌10年のドラマ『レディプレジデント~大物』ではSBS演技大賞に輝き、2年連続で演技大賞受賞という栄誉に輝いた。

 私生活では財閥グループ一族の嫁になり、その後離婚して世間を大騒ぎさせたが、作品では人々の心をつかむ圧倒的な魅力を持つ女優コ・ヒョンジョン。

 そのコ・ヒョンジョンが今、MBCドラマ『女王の教室』で主人公の冷たい女教師を演じることになり、3年ぶりにお茶の間に帰ってくる。久しぶりの作品にどんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。

イ・デドク記者

朝鮮日報日本語版