後悔することのない、充実した旅行を楽しむためには、交通や観光スポット、食事など、事前に調べるべきことが非常に多い。旅行前に頑張ってはみるものの、リサーチに疲れ、結局は有名な観光地に行ってしまったという思い出は誰でも一度くらいあるだろう。だが、あまりよく知らない場所を確実に旅行する方法がある。それは、その地域が観光客向けに提供する「シティーツアー」だ。
現在、韓国各都市がシティーツアー・バスを運行..
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後悔することのない、充実した旅行を楽しむためには、交通や観光スポット、食事など、事前に調べるべきことが非常に多い。旅行前に頑張ってはみるものの、リサーチに疲れ、結局は有名な観光地に行ってしまったという思い出は誰でも一度くらいあるだろう。だが、あまりよく知らない場所を確実に旅行する方法がある。それは、その地域が観光客向けに提供する「シティーツアー」だ。
現在、韓国各都市がシティーツアー・バスを運行している。その中でも「仁川シティーツアー」は、都市と海、過去と現在などさまざまなテーマが共存し、首都圏の公共交通網からのアクセスもよい。主なコースは、チャイナ・タウン、国際空港展望台、京仁アラベッキル(航路)、乙旺里海水浴場、松島などだ。
シティーツアーのバスは毎日仁川駅から出ており、市内循環コース、テーマコース、江華コースの3種類がある。料金はいずれも1万ウォン(約730円)以下だ。
涼しい秋風が吹くある日。空港展望台とアラベッキル観光が新たに追加されたテーマコース・ツアーに参加するため、午前11時に仁川駅に到着した。
ついにバスが出発し、最初の観光地「韓国移民史博物館」に到着。シティーツアーでは、各スポットで30分ほどの時間が与えられる。博物館では担当者が展示物を分かりやすく説明しながら案内してくれた。
博物館を見学したキム・ヒャンジャさんは「1万ウォンで解説まで聞ける。最初のスポットだけで元を取った気分」と親指を立ててグーサインを見せた。
移民史博物館の見学を終えると、バスは次の目的地、仁川港に向かった。シティーツアーはコースごとに異なるが、行程のおよそ半分の時間をバスの車内で過ごすことになる。バスで過ごす2時間は長いともいえるが、ウイットに富んだドライバーの説明を聞きながら車窓を眺めていると、退屈する暇はない。
「金剛山も食後に見物(〈花より団子〉と同じ意味)」だ。輝く海岸を見るのは後にし、まずはレストランへと向かった。シティーツアーに参加すると、探訪コース周辺で食べられるメニューが紹介され、気に入った料理を選ぶと、その料理を出す店に案内してもらえる。食事代は別途支払う。
食事を終えてバスが向かったのは、コースに新しく加わった仁川国際空港展望台だ。
着陸寸前の巨大な航空機が頭の上を飛んでいく様子は、普段目にしている飛行機とは違った感じを与える。見学予定時間を過ぎてバスが展望台を出発する直前、飛行機が離着陸する様子に見とれていたのか、遠くから慌てて走ってくる参加者たちも見られた。
バスは早くも最後の目的地となる京仁アラベッキルに向かった。バスが停車すると、参加者たちはバスを降りてアリマル展望台に上った。アラベッキルの青い水面にはヨットが浮かび、その横では自転車に乗った人々が秋を楽しんでいた。
5時間を超えるスケジュールだったが、帰りのバスで疲れて眠り込む人は誰もいなかった。車内では、ツアーが終わってしまうのを惜しむ参加者たちが「月尾島で夕飯を食べて帰ろう」と口々に話していた。
参加者のイ・へリムさんは「どこかに行きたいという気持ちは強いが、具体的な計画を立てるのは難しい。そんなときにこのバスを利用すればいいと思う、次回は別のコースも利用してみたい」と感想を語った。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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