秋も深まる10月、釜山では第11回釜山国際映画祭が12日から20日まで開催される。

 回を重ねるごとに「アジア最高の映画祭」としての名声を高めている同映画祭は、釜山を映画都市へと生まれ変わらせたフェスティバルでもある。

 それでも釜山まで来て映画だけを観て帰るのはあまりにも残念。映画祭を楽しんだついでに観光名所盛りだくさんの美しい都市、釜山を隅々まで探検してみるのはいかがだろう?釜山で五感を満足させる旅行ポイントを紹介する。



 世界63カ国から集まった245編の映画があなたを待っている。開幕作『秋へ』から閉幕作『クレイジー・ストーン』まで、9日間、朝から晩まで世界の名作映画が観覧しながら映画三昧の日々を送ろう。金蓮山に登れば海雲台から遠くの西面、東来まで一目で見渡せる釜山最高の夜景が楽しめる。数年前に完成した広安大橋の照明はその時々で色を変え、美しい景色を演出する。甘川2洞の狭い裏通りを歩き回ると、鮮やか色に塗られた小さな家が立ち並ぶ異国的な風景を目にするだろう。



 水営湾の屋外上映館に行くと、釜山映画祭のロゴの入った旗が釜山の海風にはためき、爽やかな音で耳を刺激する。二妓台の松林を歩くと、風に林全体が揺れるような音を耳にするはずだ。松島の海岸の絶壁にかけられた鉄製の橋の上に立つと、絶壁を叩きつける波の音と、波打つ海が見える。土曜日の夜にはヨット競技場内で行われるライブパーティー「シネマチックラブ」に参加してみよう。激しいリズムに合わせて踊っているうちにフェスティバルの夜は深まる。



 釜山に行ったからといって刺身ばかり食べていてはつまらない。釜山駅近くの上海通りではいろいろな種類の肉まんを味わい、富平洞では甘酸っぱい豚足をご賞味あれ。夜は青沙浦に行き、明るい月明かりの下で焼き貝を食べるのもおつなもの。二日酔いの朝は凡川洞の豚クッパ(煮込みスープの中にご飯を入れたもの)がよく効く。熱くて辛いスープで元気倍増だ。



 映画『情け容赦なし』の最初のシーンで印象的に登場する中央洞の40階段に登った後は、タルマジ坂の温泉チムジルバン(健康ランド)で汗を流そう。黄土サウナ、窯サウナ、アイスサウナをローテーションで楽しむのがお勧め。太宗台の遊覧船では船長が乗客1人1人の手をつかんで船の上まで安全に誘導してくれる。ウレタンゴムで舗装された冬栢島の散策路は、歩きやすいのが魅力。多大浦の没雲台は白く滑らかな砂で有名な海水浴場だ。



 海雲台から松亭駅までの7キロメートルを走る海岸鉄道に乗り、窓を開ける。一方からはさわやかな海の香り、もう一方からは松林から松の香りが風に乗って漂ってくる。宝水洞の本屋通りに並ぶ本屋をのぞいて、古本の匂いに包まれながらつかの間の読書タイム。映画『チング(友へ)』に登場した凡一洞のサムイル劇場の古い座席に身を沈めれば、かび臭い匂いが郷愁を誘う。

…釜山に行きたくなってきましたか?

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