映画
映画『下流人生』でベネチア受賞を狙うチョ・スンウ
【フォト】映画『下流人生』
林権澤(イム・グォンテク)監督の99番目の作品『下流人生』(テフン映画社制作)が、第61回ベネチア国際映画祭のコンペ部門への出品が決まったという知らせに誰よりも喜んでいる人物がいる。その人物とは、この映画への出演を通じて青春ラブストーリーのスターから演技派俳優に成熟したという評価を受けているチョ・スンウ。
感情の動揺が少なく、口数が少ないチョ・スンウにとっても今回のベネチア出品は特別な意味を持っていた。今年のカンヌ出品が決まっていたにも関わらず、後半作業の遅れで取り消しとなり、表面では平静を装っていたチョ・スンウだが、心は悔しがっていたのが事実だ。
2000年に『春香伝』が韓国映画史上初めてカンヌ国際映画祭に出品した時は目が眩むような状態だったが、今回のカンヌは余裕を持って楽しむはずだった。
ところが「人間万事塞翁が馬」とでも言おうか、先月21日に映画が公開され、忙しく舞台あいさつをこなすことで悔しさを忘れようとしていたチョ・スンウに願ってもない朗報が届いた。
映画『共同警備区域/JSA』と『女は男の未来だ』でカンヌとベルリンのレッドカーペットを踏んだ俳優の金泰佑(キム・テウ)に続き国内で2番目に世界の三大映画祭で2つ以上の映画祭に参加する栄光を手にすることになったのだ。しかも『春香伝』に引き続いて林監督との2本目の作品でも結果を出せただけに喜びも二倍だった。
チョ・スンウは「カンヌからの朗報に続いて韓国映画が再び広く知られるきっかけになることができて嬉しい。この映画のために苦労したすべてのスタッフのためにも良い結果が出ればと思う」と喜びを隠し切れなかった。
『下流人生』が第61回ベネチア国際映画祭に出品されることで、韓国映画は99年の『嘘』(日本タイトル『LIES/嘘』)から、2000年の『島』(日本タイトル『魚と寝る女~The isle~』)、2001年の『受取人不明』と『花島』、2002年の『オアシス』、2003年の『浮気をした家族』まで、同映画祭のコンペ部門に6年連続して出品を果すことになった。林監督は87年にベネチア映画祭に出品して姜受延(カン・スヨン)が主演女優賞を受賞した『シバジ』以来、再びレッドカーペットを踏むことになった。
『スポーツ朝鮮/ナム・ジョンソク記者 bluesky@sportschosun.com 』