「空ほどに、大地ほどに」がキャッチコピーの教保(キョボ)生命のCM(KORAD制作)に、朴智星(パク・ジソン/PSVアイントホーフェン)とヒディンク監督が揃って出演し、変わらぬ師弟愛を見せている。

 暗くなったオランダの街を歩く朴智星。表情は不安に満ちていて、目の前を通り過ぎるオランダ人親子の姿がいつも以上に微笑ましく見える。

 肩を落として帰宅した瞬間、エプロン姿のヒディンク監督の姿が目に入り、ろうそくの火がともるバースデーケーキと共に暖かいご飯とワカメのスープがテーブルに並んでいる。

 その日は朴智星の誕生日で、ヒディンクは弟子を励ますために、ささやかな誕生パーティーを準備したのだ。

 韓国語で「誕生日おめでとう、智星」と言いながら優しく笑うヒディンクを見て、朴智星は思わず涙してしまう。

 「愛には終りがありません」という朴智星の言葉とヒディンクの「空ほどに、大地ほどに」の言葉でCMは幕を閉じる。



 今回のCMがさらに注目されているのは、こうしたストーリー設定が朴智星の実際の状況と非常に似ているからだ。

 ヒディンク監督が率いるPSVアイントホーフェンに所属する朴智星は最近、ひざの手術を受けてリハビリ中であるなど、個人的にも辛い日々を送ってきた。

 そんな朴智星を見守りながらも敢えて表情に出さなかったヒディンク監督は、今回のCMで待っていたかのように、朴智星に対する愛情を惜しみなく表現している。

 朴智星は「ヒディンク監督のCMパートナーに誰が最も似合うか」というアンケート調査でも1位に選ばれた。

 BGMはアンドレア・ボチェッリの『メロドラマ』、撮影地はアムステルダムだ。

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