【NEWSIS】ベストセラー「死にたいけどトッポッキは食べたい」の著者ペク・セヒさんが亡くなった。享年35歳。ペク・セヒさんは臓器提供をして5人の命を救った。
韓国臓器組織寄贈院は10月16日に国民健康保険公団一山病院でペク・セヒさんが心臓、肺、肝臓、左右の腎臓を提供して5人の命を救い、空の星になった、と17日に発表した。
ペク・セヒさんは2018年、うつ病と診断されて担当医と交わした会話をつづったエッセー「死にたいけどトッポッキは食べたい」を発表し、国内外で人気を集めた。その後も「私ほどあなたを愛した人間はいないと思う」「書きたい、書きたくない」など、積極的に文筆活動を繰り広げたほか、トークコンサートや講演会などを通じて人々と交流を続けてきた。
ペク・セヒさんの妹ペク・ダヒさんは「文章を書き、文章を通じて人と心を通わせ、希望の夢をはぐくむことを望んでいた、わたしが一番大好きだった姉さん。たくさんのものを愛し、誰も憎むことがない、やさしいその心を知っているから、これからは天国でゆっくり休んでね。本当にとても大好きだよ」と語り、涙を流した。
韓国臓器組織寄贈院のイ・サムヨル院長は「命の分かち合いを実践してくださった臓器提供者ペク・セヒさんと遺族の皆さんの温かい愛情に感謝申し上げる。心温まる文章で誰かには慰めを、誰かには希望を伝えてきたペク・セヒさんが人生の最後に分け与えた愛は、命を救う奇跡となり、誰かの人生の始まりとなった。ペク・セヒさんの命の分かち合いの実践が、わたしたちの社会をよりいっそう健やかに、明るく照らす力になるだろう」と話している。