【NEWSIS】ポン・ジュノ監督は20日、「わが国民はすでに戒厳を克服した」とした上で「誇らしい」と語った。
ポン・ジュノ監督はこの日午前、ソウル市江南区の映画館「メガボックスCOEX」で行われた映画『ミッキー17』の記者懇談会で、12月3日に起きた内乱に関する質問を受け、「戒厳後にもわれわれの日常はよどみなく続いている。この映画を見るために多くの皆さんが来てくださり、昨日は楽しく試写会も開催した。戒厳をすでに克服したと思う」と語った。そしてポン・ジュノ監督は「戒厳をすでに克服したわが市民、国民が誇らしい」とコメントした。
◆【写真】ポン・ジュノ&ナオミ・アッキー&マーク・ラファロ&スティーヴン・ユァンら、『ミッキー17』の主役たち
ポン・ジュノ監督はさらに「戒厳はすでに克服し、今では法的・形式的な手続きが残っているだけ」と語った。
このような質問が出たのは、17日に韓国でメディア試写会を通じて『ミッキー17』が公開された後、同作はまさに現実の政治を連想させるという評価が相次いでいたからだ。
韓国の政治状況や特定の政治家の姿をそのまま描いたようだという声も上がったし、これに先立ち英国ロンドンやドイツ・ベルリンで上映されたときには、米国のドナルド・トランプ大統領を直接的に風刺しているのではないかという声も上がっていた。また、特定のシーンをめぐって、現実で繰り広げられていることを映画に持ち込んだのではないかという分析もあった。劇中、独裁者として描写されるキャラクターの名前はケネス・マーシャルだが、戒厳令を英語で「マーシャル・ロー」という点も話題を呼んだ。
ポン・ジュノ監督はこれについて「2021年にシナリオを完成し、2022年に撮影を終えた作品」と述べた。ただし、ポン・ジュノ監督は「世界中で発生した政治的悪夢のイメージがこのキャラクターにすべて込められている」とした上で「俳優マーク・ラファロがこうした要素をうまく融合し、普遍的な姿で見事に表現してくれた」と語った。さらに「イタリアの記者はこのキャラクターについて、ムッソリーニを連想させると話していた」と伝えた。