【ソウル聯合ニュース】韓国の人気グループ、BTS(防弾少年団)は昨年6月、デビュー後9年間の活動をまとめたアルバム「Proof」をリリースした後、グループとしての音楽活動を一時休止し、メンバーのソロ活動を中心に行っていく意向を表明した。その後、メンバー7人全員が、ミックステープ(非公式の作品)やオリジナル・サウンドトラック(OST)ではなく正式にソロ作品を発表。それぞれが個性あふれるソロ活動を行い、作品をヒットさせるとともにミュージシャンとしての実力をいかんなく発揮したとの評価を受けている。
メンバーのうちJIN(ジン)、J-HOPE(ジェイホープ)、SUGA(シュガ)が兵役中だが、残るメンバー4人も2025年に予定されているBTSのグループ活動再開に向けて年内に兵役に就くとみられる。
ソロ活動の先陣を切ったのはJ-HOPEで、昨年7月にファーストソロアルバム「Jack In The Box」をリリースした。アルバムには挑戦心、人間の本性、平等などについて歌った曲を収録。CDではなくアプリ「Weverse Albums(ウィバースアルバム)」で再生できる形で発売されたにもかかわらず、米ビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」で上位にランクインした。翌8月には米シカゴで開催された大型音楽フェスティバル「ロラパルーザ」にヘッドライナー(主役)として出演した。今年8月には同アルバムのCD「Jack In The Box(HOPE Edition)」をリリースし、ビルボード200で6位を記録する底力を見せた。
最年長メンバーのJIN(ジン)は昨年10月、ファーストソロシングル「The Astronaut」をリリースした。爽やかさに加えて幻想的な雰囲気が特徴の曲で、英ロックバンドのコールドプレイが作詞作曲、演奏で参加し、話題を集めた。
12月にはリーダーのRM(アールエム)がファーストソロアルバム「Indigo」をリリースし、自身の芸術世界を表現した。米ニューヨークの現代アート美術館、ディア・ビーコンでライブパフォーマンスも行った。アルバムの写真の中の壁にはRMが尊敬する画家、故尹亨根(ユン・ヒョングン)の作品がかかっている。所属事務所は写真について、境界を超越し、音楽と美術をつなぐアルバムであることを示すと説明した。
今年3月にはJIMIN(ジミン)がファーストソロアルバム「FACE」を発表した。タイトル曲「Like Crazy」はビルボードのメインシングルチャート「ホット100」で1位を獲得。JIMINは同チャートでトップに立った初のK―POPソロアーティストとなった。韓国の音楽番組にも出演し、ファンを喜ばせた。
翌4月にはSUGAが「Agust D」のソロ活動名でファーストソロアルバム「D―DAY」をリリースし、メンバーのうち初めてワールドツアーを開催した。ツアーは韓国、米国、日本、タイ、シンガポールなどで開催され、約30万人の観客を動員した。
最年少メンバーのJUNG KOOK(ジョングク)は7月にファーストソロシングル「Seven」を発表。ビルボードのホット100で1位、世界最大の音楽配信サービス、スポティファイで今夏最もストリーミングされた曲3位を記録した。先月は米ニューヨークのセントラルパークで開かれた「2023グローバル・シチズン・フェスティバル」に出演し、K―POPソロアーティストでは初めてヘッドライナーを務めたのに続き、セカンドシングル「3D」をリリースした。
8月にはV(ブイ)もファーストソロアルバム「Layover」を発売した。韓国CDセールス集計サイト、ハントチャートの集計によると、発売初週に210万枚以上を売り上げ、K―POPソロアーティストとして新記録を打ち立てた。BTSなどを擁する総合エンターテインメント企業HYBE(ハイブ)の傘下レーベル、ADORの代表兼総括プロデューサーでガールズグループのNewJeans(ニュージーンズ)をヒットさせたミン・ヒジン氏がアルバム制作全般の陣頭指揮を執り、話題を呼んだ。
BTSのメンバー全員は先ごろ、所属事務所と再契約を結び、グループ活動に対する変わらぬ意志を示した。所属事務所はメンバーが兵役を終える25年のグループ活動再開を希望している。RMは再契約のニュースが報じられてから、自身のインスタグラムで専属契約書を公開し、SUGAは兵役を開始した先月22日、ファン向けコミュニティーアプリ「Weverse」に「2025年に会いましょう」と投稿した。