BTS・RMの寄付で復元した米美術館所蔵の韓国伝統婚礼衣装「闊衣」、初公開

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BTS・RMの寄付で復元した米美術館所蔵の韓国伝統婚礼衣装「闊衣」、初公開

【NEWSIS】男性アイドルグループBTS(防弾少年団)のメンバー、RM(アールエム)の寄付によって復元された朝鮮王朝時代の婚礼衣装「闊衣」が、韓国で初めて公開される。RMは昨年9月、国外にある韓国の文化財の保存・復元および活用のために、国外所在文化財財団に昨年に続いて1億ウォン(約1100万円)を寄付した。

 韓国国立古宮博物館は15日から、特別展示「闊衣満開-朝鮮王室の女性の婚礼衣装」を2階企画展示室で開催する。

福温公主の紅長衫(前)、1830年、128.5×185.6㎝、国立古宮博物館/写真=韓国文化財庁提供
▲ 福温公主の紅長衫(前)、1830年、128.5×185.6㎝、国立古宮博物館/写真=韓国文化財庁提供

 公主(王妃が生んだ娘)、翁主(側室が生んだ娘)、郡夫人(王子の妻)など王室の女性たちの婚礼衣装9点をはじめ、関連の遺物など約110点を展示する。

 闊衣は、朝鮮王朝時代前期の国家記録物に「紅長衫」と記録されている婚礼衣装で、固有の服飾の伝統を受け継ぐ丈の長い羽織物だ。チマ(スカート)、チョゴリ(上衣)などの衣装の上に着用する朝鮮王室の女性の代表的な婚礼服だった。

闊衣(前)、20世紀初、127.0×172.0㎝、米国ロサンゼルス・カウンティ美術館/写真=韓国文化財庁提供
▲ 闊衣(前)、20世紀初、127.0×172.0㎝、米国ロサンゼルス・カウンティ美術館/写真=韓国文化財庁提供

 ぜいたくを排除していた朝鮮王朝時代だったが、闊衣だけは唯一、華やかな刺繍、深紅色の染色、美しい金箔が施されるなど、手をかけて制作された。王室だけでなく庶民の婚礼でも着用が許されていた。

 今回の展示では、朝鮮王室の闊衣の特徴を見事に復元した作品の数々が多数見られる。現存する闊衣のうち唯一、着用した人物が分かっている「福温公主の闊衣」など韓国国内にある闊衣3点と、米国のフィールド自然史博物館、ブルックリン博物館、クリーブランド美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)が所蔵する闊衣をはじめとする国外所蔵の闊衣6点だ。

満花方席(座布団)/写真=韓国文化財庁提供
▲ 満花方席(座布団)/写真=韓国文化財庁提供

徳温公主が着用した紅長衫の袖部分の刺繍、1837年、39.2×77.9㎝、国立古宮博物館/写真=韓国文化財庁提供
▲ 徳温公主が着用した紅長衫の袖部分の刺繍、1837年、39.2×77.9㎝、国立古宮博物館/写真=韓国文化財庁提供

 特に、ロサンゼルス・カウンティ美術館所蔵の闊衣は昨年、RMの寄付金によって国外所在文化財財団がこのほど保存処理を終えた作品だ。復元された闊衣は20世紀初めに作られたものと推定される。

 韓国国立古宮博物館は「この闊衣を米国に返還する前に、韓国で初めて展示することになり、いっそう意義深い展示になるだろう」とコメントした。展示は12月13日まで。

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