【NEWSIS】先月カンボジアで遺体で発見された韓国人インフルエンサーの女性「BJアヨン」ことピョン・アヨンさん(33)が性的暴行を受けていたと疑われることが明らかになった。
8日にSBSテレビで放送された「そこが知りたい」はアヨンさん死亡事件を扱った。取材陣が現地に向かい、警察関係者や目撃者と会い、事件の真相を探った。
先月6日、カンボジアの首都プノンペン近くのカンダル州のある工事現場で、アヨンさんの遺体が発見された。発見当時、遺体は赤い布に包まれ、水たまりに捨てられた。最初の目撃者は取材陣に対し、「近所の人がシートを捨てたと思ったが、縛られていたため不審に感じた。足、尻、首が縛られていた。頭髪が見えたので遺体だと思った」と説明した。
現地警察はアヨンさんの遺体を遺棄した疑いで病院経営者の中国人夫婦(30代)を逮捕した。2人はアヨンさんが先月4日、病院で点滴と血清注射を受けたところ、突然発作を起こして死亡したと主張した。しかし、取材の結果、中国人夫婦の供述を信じる人は誰もいなかった。現地在住の韓国人は「韓国人が中国人経営の病院に行くことはあり得ない。誰かがその病院を教えてなければ絶対行くこともできない」と話した。プノンペンにある中国系病院の医師は「血清注射はたくさんあり、ここでいう血清が何なのか分からないが、血清の管理が非常に厳格なものだ」と話した。
アヨンさんの知人は「犯行動機がない。『医療事故』だと言っているが、それならばその状態のまま通報すればよく、(遺体を)遺棄する理由はない。アヨンさんが動画配信をしていることを知っていたはずだ。多額の金銭を持っていると思い、金銭目的で暴行、遺棄したのではないかと思う」と話した。
捜査を担当したカンボジア警察は、アヨンさんの死因について、「検死の結果、拷問もなく、首の骨や関節の損傷や他の外傷もなかった。死因は窒息と推定した。そのため、病院での薬の副作用(による呼吸困難)を疑った」と説明した。また、警察は麻薬使用の可能性にあるとみて尿検査を行ったが、結果は陰性だった。その上で、「発見当時、被害者は上半身の下着を着けておらず、下半身の下着も裏返しだったため、性的暴行も疑った」とも語った。
取材陣は刑務所に収監されている容疑者の中国人夫婦の夫にも取材した。遺体発見当時のアヨンさんの着衣について尋ねると、「注意して見ていないので分からない。(下着が裏返しだったかは分からない)」とし、「被害者が下着をどう履いていたのか知るはずがない。なぜ解剖をしないのか」と述べた。さらに、「性犯罪ならDNAが残っているはずだ。解剖をしてもDNAは出ないだろう」と強調した。番組は「残念ながら(中国人夫婦が経営する)病院の内部を撮影した防犯カメラ映像は存在しないため、真実を確認する方法は解剖しか残っていない」と報じた。
シン・ホリョン記者