韓国の囲碁ファン、人気俳優ユ・アインのプロポフォール疑惑に怒り心頭

写真=映画『勝負』のスチール(NETFLIX)
▲ 写真=映画『勝負』のスチール(NETFLIX)

 俳優ユ・アインが、麻酔薬などとして使われる向精神薬「プロポフォール」を常習的に使用していた疑いで警察の事情聴取を受ける中、韓国の囲碁ファンが「ユ・アイン主演のネットフリックス映画『勝負』の封切りを延期すべき」と要求した。

 ネットフリックスが今年第2四半期の配信開始を予定していた映画『勝負』は、韓国囲碁界の二人の伝説、チョ・フンヒョン九段と李昌鎬(イ・チャンホ)九段の師弟対決を描く。ユ・アインは李昌鎬九段を演じた。しかしユ・アインの今回の疑惑で、李昌鎬九段の名誉が傷つくことを恐れた囲碁ファンが、映画の公開を無期限延期してほしいと求めたのだ。

 コミュニティー・ポータルサイト「DCインサイド」の囲碁コーナーは9日に声明を出し「映画『勝負』は師匠と弟子にしてライバルでもあった韓国囲碁界の二人の伝説、チョ・フンヒョン国手(抜きん出た実力を持つ棋士)と李昌鎬国手の避けられない勝負を表現した作品で、多くの囲碁ファンが期待してやまなかった作品」とし「生ける囲碁の歴史をありのまま記憶しているファンは、封切り日をひたすら、息を殺して待ち続けてきた」と述べた。

 その上で「だが、李国手の若いころを演じる俳優ユ・アインが麻薬類管理法違反容疑で最近、警察の事情聴取を受けたというニュースが伝えられ、ファンは甚だ懸念を表明せずにはいられない」と主張し「李国手は囲碁人の間で石仏と呼ばれる」「文字通り石の仏で思慮深く、愚直な囲碁の棋風に対する賛辞として付いた別名」と続けた。

 さらに「李国手は世界大会での優勝が21回で歴代1位、世界最年少の国内総合棋戦タイトル獲得など、韓国囲碁界に大きな足跡を残した囲碁の伝説」だとし「プロポフォール常習使用の疑いが持たれるユ・アインが李国手の若いころを演じることは、李国手の名誉を傷つける恐れがある」「警察の捜査を通してユ・アインの潔白が立証されるまで、映画『勝負』の封切りを無期限延期すべきことをネットフリックス側に強く求めるところ」と付け加えた。

 ソウル警察庁は今月6日、麻薬類管理法違反の疑いでユ・アインを出頭させ、事情聴取を行った。韓国警察によると、ユ・アインは複数の病院を回ってプロポフォールを常習的に使用した疑いが持たれている。

チェ・ヘスン記者

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