【NEWSIS】数十億ウォン(数億円)に達する申告漏れがあり、脱税したとして執行猶予付きの懲役刑、30億ウォン(約3億1200万円)の罰金刑を言い渡された俳優チャン・グンソクの母親が、罰金全額を納付したことが分かった。
法曹関係者が5日語ったところによると、ソウル中央地方検察庁執行2課は、特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(租税)などの罪で起訴され、最近罰金刑などを言い渡されたチョン被告(61)とチョン被告が代表を務める芸能事務所Tree J Company(現ボムボム)の罰金全額に関する現金執行(動産執行)が完了した、と発表したという。
チョン被告らについては2021年2月、海外収益脱税による特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(租税)の罪で総額45億ウォン(約4億6900万円)の罰金刑が確定した。具体的な罰金額は、チョン被告が30億ウォン、両罰規定によりTree J Companyが15億ウォン(約1億5700万円)だった。当時、チョン被告には罰金刑以外にも懲役2年6月、執行猶予4年が言い渡された。
チョン被告は2012年から2015年にかけて、Tree J Companyの日本での収益を香港の口座を通じて引き出して使用するなどの方法で、数十億ウォンの申告漏れがあり、脱税したとして裁判沙汰になった。
検察による捜査の結果、チョン被告は収益のうち一部を本人名義の香港の口座に送金し、これを会計帳簿に記録しなかったり、個人所得や法人税の所得を過少申告し、脱税していたことが分かった。
チョン被告は裁判の過程で、法人税の脱税に関しては、経費を認めずすべての金額を脱税額とみなすのは不当だ、などと主張した。そして現在は、この事件に関する税金をすべて納付した、と表明している。
しかし、一審では「チョン被告は海外で得た法人所得や個人所得のうち一部を本人名義の海外口座に隠した」とした上で「脱税し、巨額の海外金融口座情報を申告しなかった」と指摘した。
さらに「脱税の犯行は、特に国家の租税賦課や徴収を困難にし、秩序を乱し、租税収益の減少で一般国民に負担を転嫁する被害を招き、罪質がよくない」として有罪を認めた。
チョン被告は宣告後直ちに控訴状を提出したが取り消し、一審判決が確定した。
Tree J Companyは2014年にも、海外収入をめぐって脱税疑惑が浮上した。また2015年1月、脱税額と加算税を合わせて数十億ウォンの追徴金を国税庁に納付したという。これについて「チャン・グンソクとは全く関係ない」と釈明している。