パク・チャヌク監督『別れる決心』、NYタイムズが選ぶ2022年の映画ベスト10入り

 【NEWSIS】パク・チャヌク監督の映画『別れる決心』が、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が選ぶ「今年の映画ベスト10」に名を連ねた。

 ニューヨーク・タイムズで映画批評を担当する評論家マノーラ・ダージス氏は6日(現地時間)、今年公開された作品のうち、自分が注目した作品10本を紹介し、『別れる決心』を8番目に選んだ。

 マノーラ・ダージス氏は「この迷路のような映画の『くらっとするような楽しみ』の一つは、アルフレッド・ヒッチコックの映画『めまい』(1958)での、探偵によるミステリアスな女性に対する執着が連想されるという点」とした上で「さらに愛と裏切りだけでなく、男と女がいる。しかし、『別れる決心』は話が進むほど、特有のねじれたリズムが落ち着き、映画の感情的な焦点は執着する恋人から無慈悲で理解できない視線の対象へと次第に移っていく。パク監督の鋭いオマージュは悲しい応酬に変わる」と紹介した。

パク・チャヌク監督『別れる決心』、NYタイムズが選ぶ2022年の映画ベスト10入り

 『別れる決心』は、男が山頂から転落死した事件を捜査する刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)の間で繰り広げられる疑念、関心を基にした作品。パク監督は5月に第75回カンヌ国際映画賞授賞式で、この映画により監督賞を受賞した。

 来年3月に開催される第95回アカデミー賞授賞式では国際長編映画賞部門の候補作に挙げられる可能性が高い、と外信は予想している。韓国映画振興委員会はこの映画を該当部門に出品した。これに先立ち、2020年に韓国映画で初めてアカデミー賞授賞式で受賞した『パラサイト 半地下の家族』も、前の年に米紙ニューヨーク・タイムズの評論家たちが選ぶ「今年の映画」3位に名を連ねた。

 なお、マノーラ・ダージス氏は『別れる決心』のほか『EO』(イエジー・スコリモフスキ監督)、『秘密の森の、その向こう』(セリーヌ・シアマ監督)、『NOPE/ノープ』(ジョーダン・ピール監督)などを1-3位に挙げた。

イ・ジェフン記者

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