【ソウル聯合ニュース】世界でK―POPファンが増えているのに伴い、アーティストの最新アルバム(新譜)だけでなく過去のアルバム(旧譜)もよく売れるようになっており、K―POPのアルバム販売総数を伸ばす要因となっている。
証券業界によると、大手芸能事務所のSMエンタテインメントは今年4~6月期にNCT(エヌシーティー)やEXO(エクソ)などのグループの作品を中心に旧譜164万枚を販売した。今年発売された新譜の同期間の販売枚数が482万枚だったことを考えると、かなりの枚数といえる。SMの4~6月期のCD・音源売上高は前年同期比76%増の931億ウォン(約87億円)を記録した。
サムスン証券のアナリストは最近の報告書で「アーティストの知名度上昇などにより新たなファンの流入が加速し、このことが新譜だけでなく旧譜の販売成長をけん引している」との分析を示した。
中でも、近ごろファンがハイペースで増えている大人数男性グループ、NCTが旧譜販売を伸ばしている。
NCTのユニットで7人組のNCT DREAM(エヌシーティードリーム)は、5月から6月にかけてリリースしたファーストフルアルバム「Hot Sauce」とそのリパッケージアルバムがそれぞれダブルミリオンセラー、ミリオンセラーを記録。爆発的な成長をみせている。
韓国音楽コンテンツ協会が運営する音楽チャート、ガオンチャートの上半期(1~6月)集計では、この2枚の新譜のほか、2017~19年発売のNCT DREAMの旧譜3枚がアルバム販売トップ100に入った。
いまや世界的スターとなった男性グループのBTS(防弾少年団)は、旧譜が売れ続ける代表的なアーティストだ。
BTSは今年上半期に新譜を出していないが、旧譜だけで15枚をガオンチャートの上半期販売トップ100にランクインさせる勢いをみせた。ここには比較的新しい「LOVE YOURSELF」(17~18年)や「MAP OF THE SOUL」(19~20年)シリーズだけでなく、15年や16年のアルバム、さらには13年のデビューシングル、14年のファーストフルアルバムなどの初期作も含まれている。
このほか、男性グループSEVENTEEN(セブンティーン)の19年のサードフルアルバム、女性グループBLACKPINK(ブラックピンク)の19年のセカンドミニアルバムなど、人気グループの旧譜が上半期の販売トップ100に入った。
アーティストの過去の作品を購入するのは主に新たなファンであるため、旧譜の高い販売実績はファンの拡大を示す指標となる。
K―POPの場合は、新たな海外ファンの流入が販売を押し上げるエンジンになっている。ガオンチャートの分析によると、このところK―POPのアルバム販売枚数が毎年急増している背景には、海外への輸出販売の増加がある。
ガオンチャートの国内外のアルバム販売統計によると、19年の総販売枚数2600万枚のうち、海外での販売は1000万枚だった一方、昨年は総販売枚数4200万枚のうち海外販売が2500万枚となり、韓国国内と海外の比重が逆転した。今年上半期も、3000万枚に迫る総販売枚数のうち海外販売が1600万枚を占めた。