ユン・ヨジョン「人生は驚きでいっぱい」 オスカー前に米誌で思い語る

【ロサンゼルス聯合ニュース】米映画「ミナリ」に出演し、第93回アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされた韓国のベテラン女優、ユン・ヨジョンが、授賞式を前に米誌のインタビューで思いを語った。

 ユン・ヨジョンは12日(現地時間)、米誌フォーブスのインタビューで、25日(日本時間26日)に開かれるアカデミー賞授賞式に出席する計画を明らかにした。ロサンゼルスに住む息子がアジア系住民への憎悪犯罪(ヘイトクライム)が問題となっている中での訪米を心配しているとも話した。

 「ミナリ」は韓国系米国人のリー・アイザック・チョン監督が自身の体験を下敷きに、1980年代に希望を求めて米国に移住した韓国人一家の物語を描いた。ユン・ヨジョンは娘夫婦と孫を助けるために韓国から来たスンジャを好演し、既に多くの賞を受賞している。

ユン・ヨジョン「人生は驚きでいっぱい」 オスカー前に米誌で思い語る

 アカデミー賞主催者側はユン・ヨジョンと、「ミナリ」でスンジャの娘、モニカを演じたハン・イェリに授賞式出席を要請しており、2人は日程を調整中だという。

 フォーブスはユン・ヨジョンがアカデミー賞の前哨戦とされる全米映画俳優組合(SAG)賞や英国アカデミー賞で助演女優賞を相次いで受賞したことで、オスカー受賞に向けて弾みがついたとの見方を示した。

 ユン・ヨジョンは「ミナリ」での演技について「韓国語で、韓国にいるときのように演技しただけ。米国で多くの人から評価を受けるとは思ってもみなかった。びっくりした」と語った。

 続けて、「正直、私は俳優同士の競争が好きではない。俳優は作品ごとに異なる役を演じ、これを比較する方法がない」とした上で、「アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた5人全員が事実上の勝者」と強調した。

 また、結婚、米国での生活、離婚の経験が自分自身を成長させた原動力になったという。

 1970年代、女優として全盛期を迎えていたユン・ヨジョンは結婚を機に米国に移住。十数年後に離婚し韓国で女優として活動を再開した。離婚後の辛かった時期について「息子たちを養うためにどんな役でも演じようと努力した。一時スターだったときのプライドみたいなものは気にしなかった。そのころからとても成熟した人になったようだ」と振り返った。

 ユン・ヨジョンは、これまで韓国映画史上、アカデミー賞の演技部門にノミネートされた人がいなかったことは「非現実的であり、ある意味悲しいことだ」としながらも、「私はとても感謝している。人生は悪くなく、驚きでいっぱいだ」と語った。

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