アカデミー賞助演女優賞候補ユン・ヨジョンはデビュー当時から格別だった?

 現在73歳の女優ユン・ヨジョンが米国を揺らがせている。

 ユン・ヨジョンは1947年生まれで、1966年にTBC採用タレントとして活動を開始。ユン・ヨジョンはデビュー当時、独特な声と顔で「女優にはなれないだろう」とまで言われた。

◆73歳ユン・ヨジョン、年齢を感じさせない「洗練されたファッションセンス」

写真=映画『蜜の味〜テイスト・オブ・マネー〜』のスチール
▲ 写真=映画『蜜の味〜テイスト・オブ・マネー〜』のスチール

 ユン・ヨジョンの才能に気づいたのはキム・ギヨン監督だった。映画『パラサイト 半地下の家族』の演出を手掛けたポン・ジュノ監督が「最も影響を受けた監督」に挙げる人物だ。キム・ギヨン監督はユン・ヨジョンについて「ファニーフェイス」と言いながらも、人並みならぬ愛情を持っていた。二人がタッグを組んだ最初の作品は、ユン・ヨジョンの映画デビュー作である『火女』(1971年)だった。ユン・ヨジョンは仕えていた家の主人に犯され、復讐(ふくしゅう)することになる家政婦ミョンジャ役を演じた。

写真=朝鮮日報DB (조선일보DB)
▲ 写真=朝鮮日報DB (조선일보DB)

 結果は驚くべきものだった。ユン・ヨジョンはスクリーンデビュー作『火女』で主演女優賞を受賞。1970年代には類例のないことだった。当時、24歳だったユン・ヨジョンはインタビューで「今回の受賞で、ちゃんとした女優になる前にスターという印象を持たれるのではないかと心配」と、人並みならぬコメントを発した。ユン・ヨジョンは当時、「従順な美人タイプというより、よほどのことがない限り妥協できない性格派キャラクター」を演じたいと話し、そのようにしてきた。歴史上、稀代の悪女とされている張禧嬪(チャン・ヒビン)役をドラマ『張禧嬪』(1971年)で演じたほか、映画『虫女』(1972年)では狂気じみた姿に代わっていく愛人ミョンジャ役を演じた。

 歌手チョ・ヨンナムと離婚後、芸能界へ復帰したユン・ヨジョンは、人並みならぬ選択をした。母親役を演じても違っていた。ドラマ『愛は何のために』(1991年)でユン・ヨジョンが演じた母親は、娘とため口で会話する新世代の姿で、物議をかもした。映画『蜜の味〜テイスト・オブ・マネー〜』(2012年)では、31歳年下の俳優キム・ガンウと大胆なベッドシーンを演じた。

 1971年、青龍映画賞で主演女優賞を受賞したユン・ヨジョンの審査評価には「ユン・ヨジョンの発展が今後の韓国映画の質的な向上を判断する標本になるだろう」という文章があった。2021年、映画『ミナリ』で韓国の女優として初めてアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたユン・ヨジョンの歩みを見通していたようだ。

 4月25日に米国で開催される第93回アカデミー賞授賞式で、ユン・ヨジョンが助演女優賞のトロフィーを手にすることができるのか。多くの人たちの関心が高まっている。

チョ・ミョンヒョン記者
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