BTSと女優ユン・ヨジョン グラミーとオスカーで新たな歴史作るか

【ソウル聯合ニュース】米国の音楽・映画界で最高の栄誉とされる「第63回グラミー賞」の授賞式と「第93回アカデミー賞」の候補発表が15日(日本時間)に行われる。

 人気グループ、BTS(防弾少年団)が韓国のポップ歌手として初のグラミー賞受賞者となるか、また、米映画「ミナリ」に出演したベテラン女優のユン・ヨジョンが韓国女優として初めてアカデミー賞演技部門にノミネートされるかに注目が集まっている。

BTSと女優ユン・ヨジョン グラミーとオスカーで新たな歴史作るか

 グラミー賞授賞式は15日午前9時に開かれる。BTSは昨年リリースしたヒット曲「Dynamite」で「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」にノミネートされている。韓国のポップ歌手がグラミー賞の候補に選ばれたのは初めて。

 K―POPは世界の音楽市場で勢いを増しているが、英米中心のポップミュージック界では脇役と認識されてきた。

 白人中心という批判を受けてきたグラミー賞で「Dynamite」が受賞することになれば、それは変化の流れと多様性を包容するというシグナルになる可能性がある。

BTSと女優ユン・ヨジョン グラミーとオスカーで新たな歴史作るか

 BTSのメンバー、J-HOPE(ジェイホープ)は米紙USAトゥデーとのインタビューで、グラミー賞授賞式を観て育ったのでその名声は心の奥深くに残っているとし、「もし受賞することになるなら、私たちにとっても最高の賞になるのではないか」と語った。

 一方、15日午後9時30分にはアカデミー賞の候補が発表される。

 韓国系米国人のリー・アイザック・チョン監督が自身の体験を下敷きに、1980年代に希望を求めて米国に移住した韓国人一家の物語を描いた「ミナリ」が作品賞、監督賞、脚本賞など主要部門にノミネートされると予想されている。

 「ミナリ」は、慣れない環境で互いにぶつかりながらも頼り合って前に進んでいく家族のストーリーが移民に限らず家族を持つ多くの人の共感を呼んだ。韓国系米国人で俳優のスティーブン・ヨンと韓国の女優ハン・イェリが若夫婦のジェイコブとモニカを、ユン・ヨジョンがモニカの母、スンジャをそれぞれ演じた。アカデミー賞の前哨戦とされるゴールデングローブ賞の外国語映画賞をはじめ、米国の映画祭や授賞式で既に数多くの賞を受賞した。

 米芸能誌バラエティーやアカデミー賞受賞作の予想サイト、ゴールドダービーなど米メディアの予想では「ミナリ」が作品賞、監督賞、脚本賞の候補3位に挙がっている。

 昨年はポン・ジュノ監督の「パラサイト 半地下の家族」が6部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4冠に輝き、韓国と世界の映画界に新たな歴史を刻んだが、韓国俳優の演技部門ノミネートは果たせなかった。「ミナリ」は演技部門ノミネートの可能性も取り沙汰されている。

 ユン・ヨジョンは映画「ファーザー」のオリビア・コールマンと助演女優賞候補予想1、2位を争っており、韓国人初のアカデミー賞演技部門のノミネートだけでなく受賞への期待も高まっている。

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