仁川港第7ふ頭に立っているサイロ。静かな暗闇の中、華やかな光の衣装を身にまとっている。穀物貯蔵用倉庫として1979年につくられたサイロは、マンション22階ほどの高さで規模が大きく、ごつい外観のせいで、長い間嫌悪施設の烙印を押されていた。しかし、イメージ改善のため2年前に外壁に描かれた絵がギネスブックに掲載された。世界で最も大きな野外壁画として認められたのだ。
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老朽化した産業施設の撤去や再建築ではなく、ありのままの倉庫にデザインを加え、地域のランドマークに変身したというわけだ。しかし、港湾の立地の特性上、ひっそりしていて暗い周辺環境のため、日が沈むと再び暗黒の天地と化す。すばらしい作品を夜にも活用するために計画されたメディアファサード。10分間にわたり繰り広げられたデモンストレーション運営だったが、セメントの外壁に映った温かい光が冷え切った心を溶かした。仁川市は新型コロナウイルス感染症拡大による事態を受け、当分運営計画はないが、コロナが落ち着いたら美しい思い出が作れる場所として積極的に活用する方針だという。
オ・ジョンチャン記者