【ソウル聯合ニュース】韓国で来月10日に公開されるキム・ジョングァン監督の新作映画「ジョゼ」(原題)の製作報告会が17日、オンラインで開催された。
主演の女優ハン・ジミンと俳優ナム・ジュヒョクは作品について「誰もが共感できる恋物語だ」と紹介した。
同映画は田辺聖子の短編小説「ジョゼと虎と魚たち」を原作とし、キム監督が脚色した。足が不自由なため家の中で自分だけの世界に閉じこもっていたジョゼ(ハン・ジミン)と、ジョゼを外の世界に連れ出すヨンソク(ナム・ジュヒョク)のラブストーリーを描いた。
ハン・ジミンとナム・ジュヒョクは、ケーブルチャンネルJTBCで昨年放送されたドラマ「まぶしくて―私たちの輝く時間―」に続き、再び恋人同士の役柄を演じた。
ハン・ジミンは「(ナム・ジュヒョクが)先に撮影を開始し、現場になじんでいたため楽な気分で演技した」と語った。同映画には男女が出会い、愛する過程で感じるさまざまな感情が込められているとし、ジョゼを演じることは、それらの感情から感じられる空気や呼吸までも盛り込む繊細な作業だったと振り返った。
ナム・ジュヒョクは「(ハン・ジミンが)ジョゼとしてそのままいてくれた。目で全てを語るジョゼだった。(共演しながら)多くを学び成長した」と話した。
「ジョゼと虎と魚たち」は日本で2003年に犬童一心監督が実写映画化し、翌年に韓国でも公開され人気を集めた。釜山で先月開催された第25回釜山国際映画祭では、タムラコータロー監督の劇場アニメ版がクロージング作品として上映され、韓国では来年公開される予定だ。両作品とも原作と異なる結末と感性を描いた。
キム監督もやはりほかの道を選択したと強調。「原作が持つ深い人間愛はそのまま保ちつつ、われわれだけのジョゼを描いてみようと悩んだ」と説明した。