MONSTA XにNU’EST…韓国で「輸出型アイドル」増加

韓国国内より海外が主なターゲット…頻繁な出国に韓国ファンから不満の声

MONSTA XにNU’EST…韓国で「輸出型アイドル」増加

 韓国の7人組男性アイドルグループが、グラミー賞の授賞式が開かれる米国ロサンゼルスのステープルズ・センターでのコンサートをはじめ、全米6都市で12万人の観客と対面した。世界的なDJスティーブ・アオキとコラボした『グッドモーニング・アメリカ』や『ジミー・キンメル・ライブショー』など、米国の代表的テレビ番組では韓国語で歌った。防弾少年団(BTS)の話ではない。2015年にデビューしたMONSTA Xの、今年上半期の活動だ。

 MONSTA Xは9月25日(現地時間)、米国NBCの看板番組『エレンの部屋』に出演した。韓国の歌手ではPSYとBTSが出演したことがある。歌の前奏が流れてメンバーが登場するや、客席からは歓声が上がった。代表曲「Who Do U Love」「Oh My」を続けて歌うと、観客も韓国語で歌った。

 これほどならグローバルアイドルと呼ばれ、韓国国内でも音源チャートを席巻しそうだが、MONSTA Xは昨年11月の6thアルバムが初めて地上波の音楽番組で1位になった。デビュー後、最初に手にすることができる新人賞も逃した。MONSTA Xが韓国でそろって出演したバラエティー番組もほとんどない。一年を通じて韓国より海外に滞在している期間の方が長い。いわゆる「輸出型アイドル」だからだ。

 最近、韓国よりも海外市場の方に重きを置いて活動する「輸出型アイドル」が増えている。こうしたアイドルは、新アルバムをリリースするとすぐに香港やタイなど、海外のファンに会うため出国する。韓国での活動は長くても2週間くらい。アジアツアーやワールドツアーを行うこともある。

 5人組アイドルグループNU’ESTも、代表的な輸出型アイドル。2012年のデビュー直後から日本、タイ、マレーシアなどアジア各地を巡って活動してきた。日本で活動するため韓国での活動を急いで切り上げたり、海外公演を何回も行いながら、2年間韓国で全く活動しなかったこともある。海外スケジュールのためたびたび韓国のテレビ番組に出ることはなく、海外のファンより韓国のファンの方が少ないという状況にもなった。韓国での認知度は低く、オーディション番組『プロデュース101 シーズン2』に練習生として参加したこともある。

 「輸出型アイドル」の頻繁な出国を、韓国のファンは残念がっている。韓国最大規模の芸能コミュニティー「instiz」には「韓国の活動にも神経を使ってほしい」という書き込みが一日に何十件もアップされる。これらのアイドルが韓国でコンサートを行うとなると、ツイッターなどで「韓国歌手の来韓公演」と皮肉られることもある。

 韓国ジョージメイソン大学のイ・ギュタク教授は「3大芸能プロダクションの間で中小プロダクションが生き残れる方法を苦心して考えついたのが海外輸出だ」とした上で「韓国国内より海外で活動することでいい収益が出ることも現実的な理由」と分析した。

キム・スギョン記者

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