テレビ番組出演を控えたアナウンサーについて行ったソウル市江南区ノンヒョン洞の衣装室。壁面が見えないほど、たくさんの服が並んでいた。赤の種類がこんなに多かったなんて。各カラーごとに濃さの違う服があり、まるでグラデーションのように服が陳列されているのも不思議だ。全て女性用の正装だが、無彩色はほとんどない。ここで服を借りていく人たちには特別な目的があるからだ。
タレントやイベントの司会、ショーホスト、広告撮影業者などが衣装室の主な顧客だ。毎回目的に合わせて服を借りていく。テレビ局の採用試験や客室乗務員の面接試験がある日には、多くの女性であふれ返るという。衣装室には専門スタイリストもいる。服が必要な目的や状況を説明すると、衣装室にあるおよそ4000着の服の中から最もその人に合う色やスタイルを勧めてくれる。こうした専門衣装室がタレントにとってはまさに「クローゼット」というわけだ。アナウンサーたちが毎日違う衣装で番組に出演している秘密がようやく分かったような気がする。
オ・ジョンチャン記者