映画『鳳梧洞戦闘』に出演した日本人俳優3人、悪役熱演で話題

▲(左から)北村一輝、醍醐虎汰朗、池内博之
▲ ▲(左から)北村一輝、醍醐虎汰朗、池内博之

 光復節(8月15日)を迎えるにあたり、1920年の独立軍勝利を描いた映画『鳳梧洞戦闘』(ウォン・シンヨン監督)が興行成績で遅ればせながら1位に立った。『鳳梧洞戦闘』は今月7日の公開初日に前売り率1位になったが、その後、ライバル映画『EXIT』(イ・サングン監督)に追い越されてずっと2位にとどまっていた。「善悪の構図があまりにもはっきりしていて、憎悪をあおる編集が残念だ」というのが大多数の評論家の意見だった。ところが、こうした点のおかげで「ストーリーに入り込みやすく、インパクトが強烈で、大衆映画としての爆発力がある」という意見も少なくなかった。そして、「光復節特需」も反騰の原動力になった。

 団体客が増えて前売り率が跳ね上がり、13日までに通算観客動員数245万人を越え、前売り率1位の座を守っている。14日には与党・共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表をはじめとする同党関係者約100人が団体で鑑賞した。

 映画に登場する3人の日本人俳優も話題だ。この映画に出てくる日本の軍人の多くは韓国の良民たちを残虐に殺害する人物として描写されているからだ。韓日両国の関係が冷え込んでいる中だけに、3人の俳優の近況を心配する人も少なくない。だが、3人は「多様な映画に出演して経験を積んだだけで、良い思い出だ」と答えたという。中でも、越江追撃隊長ヤスカワジロウを熱演した北村一輝は映画『容疑者Xの献身』、『猫侍』シリーズ、『寄生獣』などに出演した有名俳優だ。今年9月からはNHKの朝の連続テレビ小説『スカーレット』にも出演する。これについて、右翼性向の日本の週刊誌「週刊新潮」は「売国奴となじられかねないこの手の映画に出るのは解せない」と報道した。北村一輝はこれに対して「どんな映画の役でも引き受けた以上は台本通り演じ切るのが役者の本分」と述べた。

 別の日本軍将校クサナギを演じた池内博之は映画『イップ・マン序章』、『マンハント』などに出演している俳優だ。池内博之は先日、写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「インスタグラム」に「韓国作品に参加したのは初めてでとても良い経験ができました」と投稿した。作品の中で「(日本の軍人たちの行動が)恥ずかしかったです」と叫ぶ日本の少年兵士を演じた18歳の俳優・醍醐虎汰朗も「韓国での撮影が楽しかったし、ご飯もおいしかったです」と感想を語った。ウォン・シンヨン監督は記者懇談会で「歴史的事実を根拠にした映画に日本人俳優が出演すればいいと思い、慎重に調べた。ところが、意外にも多くの日本人俳優が出演の意思を見せ、私の方がかえって驚いた」と語った。

宋恵真(ソン・ヘジン)記者
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