韓国特許庁の産業財産特別司法警察は18日、いわゆる「ソン・ジュンギのマスクパック」を偽造して流通させたA氏(53歳)など10人を、商標法違反の疑いで書類送検したと発表した。
特許庁によると、A氏らは2017年4月から最近までにかけておよそ607万点、時価にして200億ウォン(現在のレートで約18億円。以下同じ)相当の偽マスクパックを製造・流通させた疑いが持たれている。A氏らは、偽造マスクパックを通常の製品価格(1個3000ウォン=約270円)の10分の1という水準で韓国国内および中国、ベトナムなどで販売したことが判明した。
A氏は、色相化粧品メーカーF社の「7DAYS マスクパック」を、16年4月から17年4月までOEM(相手先ブランドによる生産)方式で受注契約していた企業の代表。A氏は、契約が終了した後もマスクパックや包装容器(パウチ)などを製造し、市中に流通させたことが明らかになった。調査の結果、偽造マスクパックは、しわの改善や美白などに効果があるといわれる成分も生産原価を削減するため入れていなかったことが分かった。
「7DAYS マスクパック」は、月曜日から日曜日までの七つの製品で構成されており、ウミツバメの巣、火山灰、カラチョウザメなど7種類の成分が曜日ごとに添加されている。韓流スターのソン・ジュンギをイメージキャラクターに起用し、韓国内外の市場で高い人気を集めていた製品といわれる。16年5月の発売初日だけでも、香港・ベトナム・タイなどに向けて100万枚の輸出契約が成立した。F社は、17年4月に生産が中止されたこのマスクパックがオンライン・ショッピングモールなどで売られていることを知り、特許庁に捜査を依頼したといわれている。
特許庁は、京畿道金浦にある偽造品製造工場や保管倉庫を摘発し、200億ウォン相当の偽造マスクパックを全て押収した。