カンヌで最高賞、快挙のポン・ジュノ監督「こんな日が来るなんて」

▲写真=カンヌ国際映画祭の公式写真
▲ ▲写真=カンヌ国際映画祭の公式写真

 ポン・ジュノ監督の映画『寄生虫』が、第72回カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した。韓国映画の同賞受賞は今回が初めて。

 25日(現地時間)に行われた閉幕式で、最高賞を受賞が決まり登壇したポン監督と俳優ソン・ガンホ。ポン監督は「フランス語でスピーチの準備はできなかったけれどいつもフランス映画を見ているのでたくさんインスピレーションを受けてきた。私が若いときからインスピレーションを与えてくれたアンリ=ジョルジュ・クルーゾー、クロード・シャブロルの両氏に感謝申し上げます」とあいさつ。続けて「『寄生虫』という映画は私にとって映画的にチャレンジングなものだった。独特で新しい映画を作りたかった。その作業を可能にしてくれたのは多くのアーティストがいてくれたおかげ」とし、ソン・ガンホにマイクを譲った。

 ソン・ガンホは「忍耐力と知恵、そして情熱を教えてくださった尊敬する大韓民国のすべての俳優の方々にこの全ての栄光を捧げます」と語った。

 最後に、ポン監督は「私は12歳の時に映画監督になろうと決心した、小心で無邪気な映画ファンでした。このトロフィーをこのように触れることができる日が来るなんて想像もできなかった。メルシー」と、締めくくった。

 『寄生虫』は、家族の誰もが失業しているギテク一家の長男ギウが、高額の家庭教師の面接を受けるためパク社長の家に足を踏み入れることで始まる、両家の間で繰り広げられる事件を描く。資本主義の時代に恩恵を受けた側とそうでない側、両極の家族を通して、こんにちの現実と韓国人自身について振り返らせる作品だ。映画に登場する構図、空間、小道具の一つ一つが暗喩と象徴を帯び、映画をじっくりと味わわせる。

キム・ミファ記者
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