女優チョン・ドヨン(46)が「映画『誕生日』(イ・ジョンオン監督)は旅客船セウォル号沈没事故が題材なので怖かったが、生きていく人々の物語なので出演を決めた」と語った。
チョン・ドヨンは3月25日午前、ソウル市鍾路区三清洞のカフェでラウンドインタビューに臨んだ。
『誕生日』は2014年4月16日にこの世を去った息子の誕生日、残された人々が互いに大切にしていた記憶を分かち合う物語を描く。チョン・ドヨンは劇中、亡くなった息子への恋しさを抱きながら黙々と悲しみに耐える母親スンナムを演じた。
チョン・ドヨンは『誕生日』出演をめぐって悩んだことを告白し、「映画『シークレット・サンシャイン』(イ・チャンドン監督)で演じたシネ役のせいで悩みがあった。あの後、子どもを失った母親の役はするまいと考えていた」と語った。
さらに「出演を選択する前ためらっていたのは、セウォル号という題材が怖かったから。近寄る気が起きなかった。シナリオを読むまでは、刺激的だとか、政治的に利用されるんじゃないかという点も心配だった。『誕生日』に出演しようと思ったポイントは、生きていく人々の物語だから。それで決心した」と話すチョン・ドヨン。
また「なんとか出演を決めたけれど、その選択については自分自身にありがたく思う。(出演)しなかったら後悔しただろう。『使命感、責任感、または決して忘れるな』という強圧的なものではなく、自然に温かくそばにいてくれる感じ」と、映画に対する自らの考えを語った。
映画『誕生日』は4月3日公開。