国籍表記どうすれば… 敏感な中台関係に頭悩ませるK―POP界

【ソウル聯合ニュース】中国が「一つの中国」政策を貫徹するため一部外国企業の台湾表記を問題視し、韓国の芸能プロダクションも頭を抱えている。韓国で台湾の練習生が歌手デビューするケースが増えているが、万が一でも敏感な中台問題に巻き込まれればグループの中国での活動に支障が生じかねないと、慎重になっている様子だ。

 台湾メディアによると、中国共産党中央政法委員会機関紙の法制日報は今月16日、世界の大企業500社のうち米アップルをはじめ66社がホームページで台湾について

「中国台湾」ではなく「台湾」と誤って表記していると報じた。

 K―POP界によると、韓国で知られる台湾出身の芸能人としては、TWICE(トゥワイス)のツウィ、Wanna One(ワナワン)のライ・グァンリン、(G)I-DLEのシュファ、新人グループCherry Bullet(チェリーバレット)のリンリンらがいる。

 今のところ、芸能プロダクション側は韓国人であれ外国人であれ、ホームページのメンバープロフィールに国籍を載せていない。

 TWICEとWanna One、Cherry Bulletの公式サイトでは、プロフィールに載っているのは名前や生年月日だけ。Wanna Oneは身長や体重、血液型まで公開しているが、国籍の表記はない。

 TWICEのツウィは2015年、韓国のテレビ番組で台湾の「国旗」を振ったことで「台湾独立派」との批判を受け、台湾総統選の直前に謝罪した。

 Wanna Oneのライ・グァンリンも17年に韓国ラジオ番組で「中国台湾」出身と自己紹介したことが台湾に伝わり、非難を浴びた。

 一連の事件の後、アイドルたちは公の場での言動に一層慎重になった。昨年5月の(G)I-DLEのデビューショーケースでは、中国出身のウギと台湾出身のシュファに「両岸(中国と台湾)関係が敏感だが、2人は息が合っているのか」との質問が飛んだ。これにはリーダーのソヨンが2人に代わり、「韓国人3人、外国人3人のグループだが、練習の時は国籍を思い出さないほど互いに(息が)合っているようだ」と短く答えた。

 また、今月21日のCherry Bulletのデビューショーケースでは、メンバー10人のうち日本人3人の国籍は紹介した一方、台湾出身のリンリンについては出身地に言及しなかった。

 ある芸能プロダクションの関係者は、「今後の中国での活動を考えると(中国の)顔色をうかがわざるを得ない。中国、台湾ともに重要な市場で、どうすることもできない。国籍表記は元々敏感な問題のため、ひとまず言及しない方向にしている」と話している。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース