【ソウル聯合ニュース】世界的人気を誇る韓国の男性グループ、防弾少年団(BTS)が6日(米東部時間)、米ニューヨーク・シティフィールドの公演で約1カ月の北米ツアーを終えた。今回のツアーはワールドツアー「LOVE YOURSELF」の一環で、ロサンゼルスやカナダ・ハミルトンなど7都市での15公演で計22万人を動員した。このほか、テレビ番組への出演や国連本部での演説を行ったBTSは一大旋風を巻き起こした。
先月5日にスタートした北米ツアーは、グラミー賞の授賞式が行われる米ロサンゼルスのステイプルズ・センターなど世界的なスーパースターが公演を行った場所で開かれ、前売りチケットは発売と同時に売り切れた。このことは、これまで人気を博していたとはいえ非主流扱いだったK-POPの位置づけを変えたと評される。
大衆音楽評論家のカン・ムン氏は「これまでのK-POP歌手とのツアーとは質的に異なる。米国の主要文化イベントが開かれる場所での公演はBTSがポップスの心臓部に入り込んだと言える」と話した。その上で「今回のツアーの成果は1~2年後に出るだろう」として、アルバムが2作連続で米ビルボード1位に輝いたBTSのさらなる飛躍を見込む。
◇行く先々にファンのテント 「BTSビレッジ」
BTSの行く先々には多くのファンも付いて行き、米メディアは各地でファンたちのテントが集まる様子を「BTSビレッジ」と呼んだ。ニューヨークのシティフィールドの駐車場には先着順の立見席目当てのファンのテントが公演の1週間前から並んだ。
BTSはツアー中にABCやNBCなど米主要テレビ局の番組に出演したほか、先月24日、リーダーのRMがグループを代表しニューヨークの国連本部で開かれた国連児童基金(ユニセフ)の行事で演説した。RMは、BTSのヒット曲を取り上げながら「本当の愛は自分を愛することから。自分自身を愛し、声を上げよう」とのメッセージを伝えた。
◇K-POPの海外進出に勢い 出るか第2のBTS
今回のツアーはBTSだけでなく、K-POPの海外進出を勢いづけるものとの見方も出ている。ある歌謡界の関係者は「これまでK-POP歌手の(海外)ツアーはプロモーションの意味合いが強かったが、確固たる人気を基盤にしたBTSに続こうとする歌手の挑戦を加速させるだろう」と予想した。韓国の大手芸能プロダクション、SMエンタテインメントのNCT127が米国デビューを前に現地のテレビに出ることなどを予定しているという。
今では目標とされる側になったBTSは北米ツアーに続き、ロンドやパリなど欧州での公演を行い、11月からは日本ツアーを開始する。