ソウル江南エリアにある伝統酒ギャラリー(館長イ・ヒョンジュ)は7月15日、全国大学生カクテル同好会連合「COCOC」(会長チョン・ホミン)、伝統芸術プラットホーム「モダン韓」(代表チョ・インソン)と協力し、チーズによく合う伝統酒のペアリング・イベントを実施した。
今回選ばれた伝統酒としては、松の実のかすかな味わいが逸品の「加平松の実マッコリ」、エスプレッソのような濃厚な風味を誇る「韓山素穀酒」、梨と生姜の風味が生きている「梨姜酒」、長い伝統を誇る「安東焼酎」、南北首脳会談で乾杯の際に用いられた「ムンベ酒」、小白山のふもとでつくられる「小白山マッコリ」、5回の発酵を経て豊かな果物の香りがする「千秘香」、慶北無形文化財の「金泉過夏酒 」、2017年の伝統酒品評会で果実酒部門大賞を受賞した裵商冕酒家の「ポクプンジャ(トックリイチゴ)ウム」、寺刹の穀茶文化を復元した「白蓮澄んだ酒」、聞慶産チョウセンゴミシでつくったワイン「オミロゼ」、すくって飲むマッコリ「梨花酒」などがあり、事前に大学生たちが全て味見をし、選定したものだ。
ペアリングの対象として登場したチーズは、牛乳の風味がそのまま生きている「モッツァレラチーズ」、乳清からつくられたイタリアの「リコッタチーズ」、長期間保存するため塩をたっぷり使用し、薫製処理をした「スモークチーズ」、低脂肪なチーズで長期保存可能な「グラナパダーノチーズ」、フランスを代表する「ブリ―チーズ」のほか、フルーツチーズなど。この日参加した「COCOC」のメンバーたちは、各チーズと伝統酒を一つずつ味見し、最もよく合う組み合わせを探し出した。
代表的なものとして、チョウセンゴミシワインの「オミロゼ」は五つの味が濃厚なだけに、かすかに甘みがあってソフトな味わいのリコッタチーズがよく合う。また、アワやモロコシが主な原料であるドライな味わいの「ムンべ酒」の場合、最も水分が多くしっとりした感じのモッツァレラチーズがよく合うと評価された。「ポクプンジャウム」の場合、濃厚なトックリイチゴの味をやわらげてくれるリコッタチーズがよく合うという意見が多く、エスプレッソのように濃厚な味わいを誇る「韓山素穀酒」の場合、スモークチーズが合うという。梨と生姜の風味が生きている「梨姜酒」には、同じく繊細な味わいのグラナパダーノチーズが最もよく合うという意見が多かった。
「COCOC」副会長を務める建国大学のチェ・スヒョンさんは、今回のイベントは東洋と西洋の食文化の出会いという趣旨の下で行われ、結果的に伝統酒とチーズはそれぞれ両極端にあるものの、足りない点をそれぞれ補ってくれるだけでなく、同質の濃厚な味や繊細な味など、多様性を持った媒介体であることを知ることができると語った。
「COCOC」はこれからも、伝統酒に対する固定観念を打ち破るため、さまざまな伝統酒とのペアリングおよびカクテルイベントを各団体や機関と協力し、実施していく方針だという。