昨年、韓国のコーヒー市場規模がおよそ11兆7400億ウォン(約1兆1700億円)に達した。これは2007年に比べ30%増加した数値で、韓国国民が1年間に飲んだコーヒーは265億杯、1人当たりの年平均コーヒー消費量は512杯だ。コーヒーが全国民の嗜好品となり、既存の商品にコーヒーを加えた異色のドリンクが登場している。焼酎やミルクティーなど、あまり合わなそうなものにコーヒーを加えた異色のドリンクを見てみよう。
◆ミルクティー+コーヒー
台湾茶・台湾ティーを扱う貢茶(Gong cha)コリアは、ミルクティーにコーヒーを加えた「コーヒー・ミルクティー・クラッシュ」2種を売り出した。「コーヒー・ミルクティー・クラッシュ」はブラック・ミルクティーに濃厚な風味のコーヒーを加えたもので、氷を砕いて入れており、さわやかで食感もいい。好みに合わせ、モチモチした食感のタピオカや、甘みだけでなく塩気もあるミルクフォームをのせて飲むことができる。
◆ゼリー+コーヒー
コーヒー専門店タルコムコーヒーは、コーヒーゼリーを活用したドリンク「ゼリポ」シリーズを売り出した。ソフトなコーヒーゼリーとキューブ型のエスプレッソ氷を混ぜた「キューブがゼリポ」、アイスダッチコーヒーにコーヒーゼリーを加え、コーヒーの香りがよりいっそう豊かな「ラテがゼリポ」などだ。「ゼリポ」シリーズはコーヒーゼリーとエスプレッソ氷を用い、時間がたって氷が解けても薄くならず、豊かな風味のコーヒーを味わえるのが長所。また、ゼリー特有のプルプルした食感も楽しめる。
◆焼酎+コーヒー
2015年にブラザーソーダを売出し、旋風を巻き起こした宝海醸造は最近、コーヒーを加えた焼酎「タルククタバン」を発売。「タルククタバン」は、焼酎にコールドブリュー原液を加えたもので、酒を飲みたいけれどピリッとするようなアルコールのにおいが苦手な消費者たちが負担なく楽しめる。コールドブリューはここ数年間、コーヒー専門店で人気を集めているもので、細かく挽いたコーヒー豆を水に浸し、長時間ゆっくりと抽出・濾過することで、コーヒーの苦味を抑え、風味豊かな味わいが特徴。アルコール度数は16.9度で、ただ苦い焼酎ではなく、コールドブリューの風味を感じることができる商品だ。
◆マッコリ+コーヒー
麹醇堂は昨年、マッコリとコーヒーを組み合わせた「マッコリカーノ」を売り出した。これは、細かく砕いた生米とロースティングしたコーヒーパウダーを7日間にわたり発酵させて作ったマッコリで、コーヒーの酸味と苦味がソフトなマッコリと調和し、淡泊な味わいを引き出している。アルコール度数は4度で、一般的なマッコリに比べ低く、誰でも負担なく楽しむことができる。