男性アイドルグループ防弾少年団(BTS)が1位になった米アルバムチャート「ビルボード200」は、シングルチャート「ビルボードホット100」と共にビルボードのメインチャートだ。ビルボード史上、韓国人歌手がアルバムチャート1位になったのは初めてだ。
1963年、日本人歌手・坂本九の『上を向いて歩こう』がアジア人として初めて「ビルボードホット100」の1位になった。その後、韓国のミュージシャンたちもビルボードチャート入りという夢を目指してきた。その夢は大手プロダクションによるK-POP時代が始まったことで少しずつ現実に近づいていった。
2009年3月にBoAがリリースしたアルバム『BoA』が「ビルボード200」で127位になり、韓国人歌手初のビルボードチャート入りした。同年10月にWonder Girlsが『Nobody』で韓国人歌手初の「ホット100」入り(76位)を果たしたが、これは当時、米国の大型スーパーでアルバムを99セント(約100円)で売って総攻勢をかけた結果でもあった。K-POP成長の可能性を高く評価したビルボードは11年に「K-POPホット100」チャートを新設した。K-POPが世界的にブレークしたのは12年にPSY(サイ)が出した『江南スタイル』だった。「ホット100」でなんと7週間にわたり2位になり、世界の注目を浴びた。当時この曲は発表から1カ月で動画共有サイト「ユーチューブ」のミュージックビデオ再生回数2900万回を突破、「iTunes(アイチューンズ)」ミュージックビデオチャート1位にもなった。PSYは13年『ジェントルマン』(5位)、14年『ハングオーバー』(26位)、15年『ダディー』(97位)の3曲で「ホット100」に名前を連ねた。ビルボードは14年、韓国系米国人ジャニス・ミン氏を最高経営責任者(CEO)に任命し、K-POPにいっそう強い関心を示してきた。ジャニス・ミン氏は現在、ザ・ハリウッド・レポーター=ビルボード・メディア・グループの共同会長だ。