自動販売機でドリンクだけを購入していた時代は去った。最近では自動販売機でサムギョプサル(豚バラ肉の焼き肉)を買ったり、小説など文学作品の一節を読むこともでき、心も癒される。時代が変わり、多様化している自動販売機の種類を見てみよう。
◆サムギョプサル自動販売機
今やコンビニエンスストアでもサムギョプサルを手に入れることができる。コンビニ大手CUは「モノのインターネット(IoT)」技術を用い、農協で認められた韓国産牛肉や豚肉を自動販売機で購入することができるシステムを導入した。コンビニの主な顧客である1-2人暮らし世帯をターゲットに300グラムほどの少量パックで販売しており、レジに行かなくても気軽に肉を購入することができる。
◆文学自動販売機
竜仁市、光明市にはボタンを押すだけで詩や随筆、小説など文学作品が印刷されて出てくる文学自動販売機がある。この自動販売機では詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の「自画像」から小説家・玄鎮健(ヒョン・ジンゴン)の「運のいい日」、サン=テグジュペリの「星の王子さま」など、国内外の有名文学作品1000編を目にすることができる。短い文、長い分の選択が可能で、毎月新しい作品がアップデートされる。市庁民願室、駅舎など流動人口が多い場所にあり、いつでもどこでも市民が本を身近に楽しめる環境を整えるためにつくられたとのことだ。
◆治癒自動販売機
「心の薬房」という名の自動販売機がある。この自動販売機は、スマートフォン中毒など、懸念される現代病を選択すると、該当の病気に関する処方カードが出てくる。症状によって、心を癒してくれるメッセージとともに映画や絵画などを勧めてくれるのだが、処方箋と一緒にユーモアを交えた小さなプレゼントが入っているのが面白い。
◆化粧品自動販売機
米国の空港には有名化粧品ブランド「Benefit(ベネフィット)」の自動販売機がある。「Benefit」を象徴するピンクの外観、売り場をコンパクトにしたようなデザインが目を引き、ティントやブラッシャーなど「Benefit」の定番アイテムを手軽に購入することができる。特に女性たちの関心を集めている理由は、自動販売機でしか購入できない限定アイテムがあるからだ。韓国や米国でも購入することができない超ミニサイズのブラッシャーやチーク、リップなどからなる旅行用キットだ。
◆衣類自動販売機
米国の空港には日本のアパレルブランド「ユニクロ」の自動販売機がある。自動販売機では、ユニクロの機能性下着やダウンジャケットなどが箱や缶入りで販売されており、サイズや色も選ぶことができる。空港内で急な寒さなどに対応することができ、買い物時間が不足しがちな空港で手軽に購入できるという利点がある。