ソウル地下鉄の車両内全体にアイドルの写真を貼った「テーマ列車」が登場した。地下鉄の1両だけがアイドルの広告になったケースはあったが、8両全体が埋め尽くされたのは今回が初めてだ。
ソウル交通公社は地下鉄7号線の8両を広告写真でラッピングした「EXOテーマ列車」の運行を開始したと10日、明らかにした。広告の主人公は男性アイドルグループEXOのメンバー、シウミン(28)だ。広告はシウミンのファンクラブが出した。ファンクラブは8日、簡易投稿サイト「ツイッター」に「シウミンと一緒に6年間を振り返り、地下鉄7号線でテーマ列車を運行する」と発表した。
10日昼12時34分、地下鉄7号線の総神大入口(梨水)駅に「EXOシウミン・テーマ列車」が到着した。床には桜の絵に「6 YEARS WITH XIUMIN(シウミンと一緒に6年)」と書かれていた。壁の広告板の位置にはシウミンの写真がある。彼の子どものころの写真やインタビューもあった。
10-20代の乗客はすぐに気付き、好奇心を抱いた。大学生のハン・スビンさん(19)は「写真を撮ってEXOファンの友人に送った」と、別の大学生は「地下鉄の赤字がひどいから、アイドルグループの各メンバーの列車を走らせたら助かるだろう」と語った。EXOを知らない乗客もおおむね肯定的な反応だった。80代のペク・ヒョンファンさんは「普段の何もない地下鉄よりも写真で飾られているからいい」と言った。ハン・ジョンホさん(78)も「扇情的な写真でないから、害にはならないだろう」と言った。
だが、いつもとは違う光景に戸惑う乗客もいた。ある70代の乗客は「大勢の人が毎日乗り降りする地下鉄はすっきりしていなければならないと思う」と、別の乗客のキムさん(80)は「派手すぎて落ち着かない」と言った。8両全体の広告費は1カ月3000万ウォン(約300万円)だ。シウミンの広告の契約期間は1カ月間だとのことだ。