韓国の芸能事務所に所属する練習生の数は合計1440人。このうち75%は歌手志望だ。男性が半数以上(750人)を占め、9歳未満の練習生も3人おり、30.9%は契約書なしに活動していた。文化体育観光部(省に相当。以下、文体部)は、こうした内容からなる「2017大衆文化・芸術産業実態調査」の結果を1月23日発表した。今回の調査は「大衆文化芸術産業発展法」に明示された法定調査で、15年に続き今回が2回目。
オーディション番組『プロデュース101』(Mnet)などの素材としてこのところ注目されている練習生は、2年前より240人増えた。19歳以上の練習生(775人)が最も多く、次いで16-18歳(529人)、13-15歳(118人)の順だった。中でも16-18歳の高校生が298人増え、練習生の増加傾向をけん引した。所属練習生に対する支出額は月平均118万2000ウォン(約12万200円)。教育費が78万2000ウォン(約7万9500円)を占めたが、不適切な発言の予防や海外進出に備えて人間性教育(55%)や語学教育(21%)をさせるところも多かった。文体部は、A級アイドル歌手の月平均所得を4000万ウォン(約407万円)と推定した。
大衆文化・芸術関連企業の売上額は5兆3691億ウォン(約5461億円)で、前回の調査より8616億ウォン(約876億円)増えた。その理由としては、企業総数の増加(1952)と、上場芸能事務所14社の売上増加が挙げられた。市場の拡大に伴い、俳優・歌手・お笑い芸人・モデルなど芸能事務所に所属する大衆文化・芸術家の数は8059人と、こちらも732人増えたが、月平均所得は183万ウォン(約18万6100円)で、前回の調査より2万ウォン(約2000円)減った。100万ウォン(約10万1700円)未満が34.8%で最も多く、また35.9%が兼業していることが分かった。なおスタッフの場合は、平均月収が215万5000ウォン(約21万9200円)で、23.5%が賃金の遅配を経験していることが判明した。