何が違う? 韓中日「箸」三国志

 東洋の食文化において欠かせない箸は、食べ物や物をつまむのに用いられる、二本一対になった木製や金属製の棒状の食器・道具をさす。韓国、中国、日本以外にも、15億人のアジアの人々が毎日のように使用している箸は、各国の文化によって少しずつ異なる発展を遂げてきた。

 歴史的記録によると、最初に箸を使い始めたのは中国だという。今からおよそ3000年前の殷の時代の甲骨文字には、中国人が箸を使用していたという記録がある。韓国は1800年ほど前から箸を使い始めたという記録があり、日本の箸に関する最も古い記録は韓国より400年ほど後のものだという。

◆中国の箸

何が違う? 韓中日「箸」三国志

 中国では主に竹など木製の箸を使用している。中国の箸は韓国や日本の箸に比べひときわ長い。円卓に料理を並べ、家族皆がそれを囲んで座って食事をするという、特有の食文化を持つ中国では、遠くにある料理を取りやすいよう箸が長くなったというわけだ。脂っこく熱いメニューが多い中国料理の特性上、箸は丸みがあって太く、先が鋭くないものが多い。

◆日本の箸

何が違う? 韓中日「箸」三国志

 湿気の多い日本では、さびにくい木製の箸を主に使用している。日本の箸は3カ国のうち最も短い。日本人は器を口につけて食べる習慣があるほか、うどんなどの麺類をよく食べているため、短い箸の方が使いやすいからだ。また、魚をはじめ海産物をよく食べる日本の食文化の影響により、骨や皮を取りやすいよう、先がとがっている箸が多い。

◆韓国の箸

何が違う? 韓中日「箸」三国志

 韓国の箸は長さや厚さが中国と日本の中間ほどだ。木製の箸を主に使用している中国や日本とは異なり、真ちゅうや銀などでつくった金属製の箸が一般的に用いられている。キムチ、エゴマの葉、煮豆など、さまざまな食材、形のおかずをつまむためには、軽い木製の箸より重みのある金属製の箸の方が楽だからだ。同じ理由で、韓国の箸は先の部分が平べったくなっている。

何が違う? 韓中日「箸」三国志

 韓国では、主に箸だけを使う中国や日本とは異なり、箸とスプーンを一緒に使用している。ご飯や汁物を食べるときはスプーンを使い、箸はおかずを食べるときに使う。

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