1月5日は二十四節気の一つ、「小寒」に当たる。最も寒さが厳しくなるこの時期、風邪や肺炎、高血圧など冬によくみられる病に注意しなければならない。活動量が減り、免疫力が落ちてしまう寒い時期、栄養成分が豊富な雑穀茶を飲んで体調を整えてみてはいかがだろう。農村振興庁では冬に飲むとよいお茶として、黒豆、黍、小豆、蕎麦、麦でつくる雑穀茶5種を勧めている。それぞれの効能や飲み方を見てみよう。
【冬に飲むとよいお茶】
◆黒豆茶
黒豆はよく「畑の牛肉」と言われるほど、栄養価が高い。特に老化防止によいとされる成分が一般の豆に比べ4倍も豊富で、成人病予防やダイエットにも効果的。お茶にするときは、黒豆を弱火で10分ほど炒った後、ミキサーで砕き、お湯300ミリリットルに対し大さじ1杯(約10-12グラム)を入れて十分に煎じて飲む。
◆黍茶
黍はコレステロールを下げ、血行をよくし、血液をサラサラにするなど、血管系の疾患や各種成人病を予防するのに効果がある。お茶にするときは、搗いていない黍を水洗いし、不純物を取り除いてからよく乾燥させ、弱火で20分ずつ3回炒った後、水1リットルに対し大さじ1杯を入れて30分ほど煎じて飲む。
◆あずき茶
小豆は昔から冬に陰陽の調和を図り、栄養を補う食材として用いられてきた。小豆に含まれるカリウムはナトリウムを排出して体外に出す働きがあるほか、むくみを取り、血圧の上昇を抑えるのに効果的。皮に含まれるアントシアニンやサポニンは腸を刺激し、便秘予防に効く。お茶にするときはきれいに洗った小豆を一煮立ちさせた後、最初の水は捨て、新たに水を注いで中弱火で30分ほど煎じて飲む。
◆蕎麦茶
蕎麦には体内の熱を下げ、炎症を抑え、排便をスムーズにする働きがある。また、血糖値の調節や高血圧予防に役立つ。お茶にするときは搗いた蕎麦を弱火でやや色が変わるくらいまで炒った後、水1リットルに対し大さじ1杯を入れて20分ほど煎じて飲む。
◆麦茶
麦は食物繊維や無機成分が豊富で、米と一緒に食べると血中脂質を下げ、血糖値の調節に役立つ。また、食物繊維を多く含んでおり、腸の蠕動(ぜんどう)運動や消化を助け、便秘を解消してくれる。お茶にするときは殻麦を中火で黒っぽくなるまで炒った後、水1リットルに対し大さじ10杯入れ、中火で15分ほど煎じて飲む。