水原華城には全部で10カ所の門がある。東西南北四方に通じる四大門と、ひそかに出入りする四つの暗門、そして二つの水門だ。最もにぎやかなのは八達門周辺。八達門市場、ヨンドン市場、ジドン市場、モッコル総合市場などが密集している。
伝統市場の探訪から始めるなら八達門を起点に、軽い散策をお望みなら東将台(錬武台)を最初のコースに選ぶのがよい。錬武台には水原華城に関する案内を得られる錬武台観光案内所、水原華城観光列車の華城御車乗車場がある。
案内冊子を手に華城御車に乗車したら、西将台で降りて、まずススキや紅葉を鑑賞しよう。次のコースは景福宮の副宮と呼ばれていた華城行宮。少し肌寒いと感じたら、行宮広場の近くにある水原市立アイパーク美術館や水原華城博物館に入ってみよう。水原市立アイパーク美術館は来年1月21日まで、英国の現代美術家ジュリアン・オピー展を開催している。水原を代表する芸術家の一人、ナ・ヘソクの代表作や生涯を目にすることができるナ・へソク記念ホールもある。観覧料は大人4000ウォン(約400円)、学生および軍人2000ウォン(約200円)、未就学児童1000ウォン(約100円)、満3歳以下は無料。
水原華城博物館では12月10日まで「城郭の花、水原華城」展を開催。「華城城役儀軌」をはじめ「華城図」などの遺物や文化財専門の写真家たちが撮影した水原華城の絶景などが展示されている。観覧料は大人3500ウォン(約350円)、青少年・軍人2000ウォン、子ども・老人800ウォン(約80円)。
余裕があったら、行宮洞壁画村の路地をゆっくり歩き、蒼竜門に立って夕焼けを眺めるのもいいし、気球に乗ってみるのも楽しい。完全に日が落ちた後は、訪華隨柳亭を訪ねてみよう。もうハスの花は枯れているが、池に映った訪華隨柳亭が美しい。再び柳の葉が揺れる水原川に沿って八達門の方へ向かい、チキン&ビールを楽しんだり、市場のグルメを味わいながら水原華城の旅を終えよう。