話数が減る韓国ドラマ、その理由は?

徐々に短くなる編成期間、全6-12話へ
ストーリーの展開を速め、緊張感をキープ
米日のようなシーズン制へ移行する過渡期という見方も

 「本当に8話で終わりなの?」「全16話で作ってもらうのはだめですか?」

 これは、10月に放送が終了したKBS第2テレビのドラマ『ランジェリー少女時代』の視聴者掲示板に寄せられた意見だ。同番組は、1979年の大邱を舞台に少女たちのみずみずしい恋愛を描き、好評を集めた。4週にわたり毎週月曜・火曜に放送された同作は、一般的なミニシリーズ(全16-20話)と比べると放送期間が半分くらいの水準になり、視聴者が残念がっているというわけだ。

 全16-20話をおよそ2カ月かけて放送するというミニシリーズの「公式」が崩れつつある。テレビドラマの編成期間は徐々に短くなる傾向を見せている。今年放送されたドラマも、8-12話編成の作品が多かった。tvNの『サークル』は全12話、『アルゴン』は全8話で、KBS第2の『告白夫婦』、MBCの『ボーグマム』も全12話だ。動画配信サービス大手のNetflixが来年放送を予定している『キングダム』は、これより短い全6話。

 このように短いドラマは、かつてはライトでコミカルな内容がほとんどだったが、最近ではジャンルが多様化している。短いだけに展開がスピーディーで、緊張感が保たれるからだ。『サークル』は、疾病や犯罪がコントロールされた「スマートアース」とその外の世界にニ分された2037年の地球、という想像を盛り込んだSF作品。『アルゴン』は、フェイクニュースがはびこる時代に真実を報道するため奮闘するメディア関係者たちの姿を描いた作品だ。

 放送期間が短くなると、CMや協賛企業を誘致する上で不利になりかねないが、短い分、制作費や制作期間が節約できるという利点もある。『サークル』の演出を手掛けたtvNのミン・ジンギ・プロデューサーは「SFドラマの特性上、コンピューターグラフィックス(CG)の作業にかなり時間がかかった。全16話で企画していたら、制作条件が合わなかっただろう」と語った。

 韓国ドラマが米国や日本のようになる過渡期的な現象、という見方もある。米国や日本の人気ドラマの中には、10話前後を一つのシーズンとしてまとめた作品が多い。第1シーズンがヒットしてファン層が形成されたら、次のシーズンからは安定的に視聴者を確保できる、というのがシーズン制ドラマの利点。地上波はもちろん、ケーブル・総合編成チャンネルに至るまで、競ってドラマを番組編成している状況の中、シーズン制を通じて視聴者になじみの「ブランド」を作るという戦略が注目を集めている、という分析だ。


チェ・ミンギ記者
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