23日、ソウル・汝矣島にある大学修学能力試験(修能試験=日本のセンター試験に相当)の試験会場前に、女性アイドルグループ「WekiMeki」のメンバーで受験生のキム・ドヨンさんが現れると、望遠レンズ付きの高性能カメラを持った数十人が取り囲んでシャッターを切った。キム・ドヨンさんはこの日、この会場で修能試験に臨んだ。カメラを持った人々の多くは記者やファンでなく、芸能人のプライベートな写真を撮ってインターネット上で販売する人々だ。ファンの代わりに芸能人の写真を撮るという意味から「代理チクサ」と呼ばれる。「チクサ」とは「写真を撮る」という意味の韓国語の省略だ。
修能試験日は芸能人の「代理チクサ」たちにとって書き入れ時だ。飾らない普段の芸能人の姿が撮れるからだ。代理チクサのチェさん(26)は「試験を受ける時は芸能人もメガネをかけて普段着で来る。こうした写真はコンサートやファンミーティング時に撮影したものよりも高い値段で売れる」と言った。
芸能人の写真を撮って販売する行為は3-4年前から増えてきた。一部ファンが芸能人を追いかけて撮った写真がネット上で人気を呼ぶと、「金を払うから写真を撮ってほしい」というファンが現れ始めた。こうした写真はほかのファンたちと共有したり、個人で所蔵したりする。